アメコミキャラクター紹介第六回:バットマン
当初はマイナーなアメコミキャラばかりを紹介していこうとしていたのに、すっかりメジャーなアメコミキャラしか紹介しなくなってしまった。
ブログが軌道に乗ったらマイナーどころばかり紹介していきたいな。
それまでは初心者のためのブログを続けていこう。
というわけで、今回のヒーローは「バットマン」だ。
アニメ版のバットマンのOP。いま見てもセンスがかなり良い。
ゴッサムを守護する闇の騎士
何度もこのセリフを言っている気がするが、もはや説明が要らないくらい有名なヒーローだ。
コウモリのようなコスチュームに身を包み、ゴッサムシティを悪の手から守り続けているヒーローだ。
昔、家族と映画を観に行った帰りに、両親を悪人に殺された少年、「ブルース・ウェイン」は、悪に対する復讐を誓った。世界各国を周り、体を鍛え、精神を鍛え、悪に対向するために、ありとあらゆる技術を身につけた。
そして、両親から受け継いだ資産を活用し、様々な装備や技術を開発していった。
そして、悪党に恐怖を与えるためのコスチュームを思案している際、闇夜からコウモリが飛んで行くのを見て、コスチュームのデザインを思いついた。
こうして、バットマンは誕生した。
普段は、飄々とした財界のプレイボーイ、ブルース・ウェインを演じ、夜になると、闇に紛れてゴッサムを守るヒーロー、バットマンとして活動するのだ。
能力
バットマンの肉体的能力は、アメコミヒーローの中では低い部類に入る。
人間が得られる限りの最高の頭脳、身体能力、格闘技術と、悪を退治するために開発したハイテク装備を駆使して悪党と戦う。凄いことは凄いが、それでも他のヒーローと比べると圧倒的に弱い。
スーパーマンやワンダーウーマンのような人間離れした身体能力の足元にも及ばないし、グリーンランタンのリングのような驚異的な装備でもない。
しかし、それでもバットマンは最強クラスのヒーローとして君臨する。
その理由は、狂気ともとれる執念と、狡猾な頭脳にある。
バットマンは、ありとあらゆる手段を用いて、敵と戦う。時にはパワードスーツを用いたり、時には話術で相手を騙し、時には弱点を研究し、対戦相手に特化し戦い方をする。
よって、相手がどんなに強くても、その頭脳を持って対抗策を徹底的に考え、前もって入念な準備を施し、強敵に立ち向かうのだ。
年老いて、バットマンを引退したあとの作品「ダークナイト・リターンズ」では、またヒーロー活動を再開し、とある事情によりスーパーマンと戦うことになったが、それでもあの手この手を使い、スーパーマンを追い詰めていく。
結末は翻訳されているのでぜひ買ってほしい。
また、バットマンも、他のヒーローと同じく、殺人は犯さない。また、過去のトラウマからか、銃も使うことはない。
まあ、表紙ではこんなことしちゃってるけどね。
http://dc.wikia.com/wiki/File:Batman_15.jpgより。
悪に対する執念は凄まじく、バットマンの宿敵として有名な「ジョーカー」にすら狂人呼ばわりされているほどだ。
また、殺人を犯さないため、ゴッサムで活動する悪は刑務所かアーカム・アサイラム(精神病院)に叩き込まれるが、出社したり脱走したりして、また懲りずに悪事を働くため、ゴッサムシティは犯罪のるつぼと化し、治安はかなりひどいことになっている。
また、「バットマンの狂気が悪党を呼んでいるんじゃないか?」という作品も作られ、かろうじて正気を保っている狂人として書かれることもある。
だが、基本的には悪を憎み、弱きを助ける正義漢であり、人のために悪と戦う立派なヒーローであることに変わりはない。
そして、バットマンも悪により人生を踏み外された哀れな人間なのだ。
もし、悪党に両親を殺されなかったら、ブルース・ウェインは一人の善良な市民として、まっとうな道を歩めたであろうし、苦悩や終わることのない戦いの道に足を踏み入れることはなかったであろう。
狂気に支配されず、正義の為に戦い続けるバットマンは、やり方こそえげつない時もあるが、高潔な闇の騎士であることに変わりはないのだ。
信頼されているが、信用はされていない
バットマンは、ジャスティスリーグの重鎮メンバーとして活躍している。
ジャスティスリーグとは、わかりやすくいえばアベンジャーズのようなものだ。スーパーマンやフラッシュなど、DC界のアメコミヒーローたちで組んだヒーローチームだ。
そこで、バットマンはその財力と優れた頭脳で仲間たちのサポートに大きな貢献をしているが、まったく信用されていないし、バットマンも仲間を信用していない。
具体的にいうと、仲間を監視するための監視衛星を秘密裏に打ち上げていたり、弱点を全て調べていたりと、仲間に対しての対抗策も完全に把握している。
そんなことをしているためか、親友が全くと言っていいほど居ない。
ジャスティスリーグの中では比較的仲の良いスーパーマンでも、その悪に対する容赦の無さに対してはしばしば衝突をしている。が、心の底ではお互いが尊敬し合ってはいる。
ちなみに、バットマンはスーパーマンの弱点であるクリプトナイトを大量に保管している。
しかし、バットマンにだって考えがあるのだ。
スーパーマンは善人だ。悪党を殺すことはしないし、困っている人がいたら絶対に助ける。
しかし、もしスーパーマンが悪になり、人も平気で殺せるようになったら、あっという間に大惨事になってしまうし、誰も止めることは出来ない。
「誰が見張りを見張るのか」
その考えのもと、バットマンは何が起きても良いように、仲間に対しても容赦なく弱点を探るのだ。
ダーク・ヒーローから、心正しき正義の味方、果てはコミカルなキャラクターまで
バットマンは、過去様々なメディアミックスがなされている。
とくにアニメや実写版などは何度も放映されており、様々なバットマンが生まれた。
今回のトップ画像である「バットマン・ジ・アニメイテッド」はかなり評価が高く、このアニメの設定が原作へ逆輸入されていることもある。
DVDも出ているので是非買って観てほしい。
しかし、話数がバラバラでしかも全話収録されていないのでかなりやきもきする。
アメコミブームが起きたら全話収録されないかなあ…旧声優版で。
他にもお勧めなのが実写版バットマンだ。
20代の人は聞いたことがある曲だろうと思われる。
このイントロの、マントを翻しタイトルになるところはいま見てもかっこいいと思う。
しかし、内容はコメディそのものである。
原作や映画「ダークナイト」では、えげつない悪事ばかりを働いているジョーカーが芸術作品に絵の具をまき散らすことを目的に画廊を襲撃したり、謎掛けを用いた悪事を働くヴィラン「リドラー」の罠で、バットマンの頭上にタライが降ってきたりと、お子様でも楽しめるお話となっている。
そして、大抵前後編であり、毎回前編の物語の最後はバットマンたちがピンチに陥り次回に続く。という内容になっている。
一昔前のアメコミを忠実に再現しているような作品であり、非常に面白かったが、DVD化してないため観ることは出来ない。
ダークナイトDVD化するくらいならこっちをDVD化しろよ!と言いたくなる。また見たいなあ…。
しかし、バットマンオリジナルムービーはDVD化してるので、こちらは是非チェックしよう!
ダークナイト見たあとこっちを見ると、本当にバットマンか?と疑いたくなるほどバカバカしく、面白く、そしてダークでかっこいい空気がぶち壊しになるから。
なんだよバットサメよけスプレーって。
また、現在もアメリカで放送されているアニメ、「バットマン・ブレイブ&ボールド」 では、仲間の誰からも信頼され、そして本人も立派な正義漢としてまっとうにかっこいいヒーローとして描かれている。よくヴィランに捕まってるけど。
おすすめコミック
結構いろんな作品が翻訳されているし、長編短編選り取りみどりだ。
最近翻訳されたものでお勧めなのが、「梟の法廷」からなる三部作だ。バットマンらしさを感じることのできる良作だ。しかし、三部作なので集めるのは少しお金がかかるかも。
他にも、「ハッシュ」も最近出たバットマンコミックの中ではおすすめ。こちらもヴィランがたくさん出てるし、シンプルに面白い。
これは昔、8マンの作者、桑田次郎先生が描いたバットマンだ。アメコミではないが復刊されたので宣伝しておく。
ヒーローが沢山見たいなら、ジャスティスリーグがおすすめ。
アメコミの基本~DCとMARVEL~
今回は、出版社に関するお話だ。
以前↓の記事でアメコミに関する基本的な話を書いた時に、出版社について簡単に述べた。
アメコミの基本~アメコミと日本のマンガの違い~ - アメコミを読もう!~アメコミ情報ブログ~
今回は、その出版社についてもう少し深く掘り下げていきたいと思う。
DCコミック
DCコミックは、最も古い歴史を持つアメコミ出版社だ。
細かい説明はウィキペディアででも見てほしい。
1939年にスーパーマンの連載を開始し、そこから、バットマンやグリーンランタン、ワンダーウーマンなど、今でも大活躍するヒーローを生み出している。
ヒーロー紹介
DCコミックの、主なヒーローを紹介しよう。なお、全てのヒーローを紹介するのは自分には不可能だ。なぜなら数えきれないほどいるからだ。
スーパーマン もはやお馴染みのスーパーヒーロー。
バットマン こちらも説明不要の有名ヒーロー。この二人はアメコミ知らなくても知っていると思われる。
ワンダーウーマン 少し知名度は劣るかもしれないが、アメリカでは超有名なスーパーヒロイン。素手で人の首とかへし折ることも出来る。
フラッシュ 世界で最も早いヒーロー。フラッシュ死亡とともに悪事を辞め、復活とともに悪事を再開するヴィランも居たりと、やたらヴィランに好かれている。
グリーン・ランタン 宇宙を守るヒーロー。装備しているリングはあらゆる事を可能にする。
アクアマン ロックマンのボスではない。海に住むヒーローであり、海の生き物を操ることができる。
プラスチックマン 手足を伸ばしたり、形を変えることができる三枚目ヒーロー。あの海賊漫画の主人公よりこっちのほうが先。
グリーンアロー 弓矢の名手。テレビドラマ化しており、こちらも大人気。
犬溶接マン ↓こちらを参照
アメコミキャラクター紹介第五回:セクション8 - アメコミを読もう!~アメコミ情報ブログ~
昔は映画やゲームなど、様々な分野で大ヒットを飛ばしていたが、最近では映画方面はマーベルに押され気味だ。
また、大人気だっただけに、様々なメディアミックスがなされたが、中には駄作認定されている映画やクソゲーも多く発売されている。
最近では、バットマンのゲームが海外では人気であり、映画もマン・オブ・スティールを皮切りに、クロスオーバー展開されていく予定であり、かつての映画人気を取り戻していく可能性は極めて高い。
個人的にはスーパーマンもバットマンも大好きなので、来年以降が非常に楽しみだ。
マーベル・コミック
1939年に設立された会社であり、DCコミックと双璧をなす大手アメコミ会社だ。
例によって細かい歴史はウィキペディアで。
アメコミ界の巨匠、スタン・リーをはじめ、様々なアーティストにより大人気を博した。
アメコミを語る上で、スタン・リーは外せないが、話せば長くなるのでまた別の機会にでも。
ヒーロー紹介
キャプテン・アメリカ マーベルを代表するスーパーヒーロー。僕が一番好きなヒーローだ。ちなみに、作中で戦死した時に、テレビや新聞のニュースで報道されたほど人気のあるヒーローだ。またいつか紹介したいな。
アイアンマン 日本だとかなり人気のあるヒーロー。パワードスーツを着て悪と戦う大富豪。映画では大活躍しているが基本的に騒動はだいたいアイアンマンのせい。
スパイダーマン 最も知名度が高いマーベルヒーローだと思われる。かなり不幸。
詳しくは↓で。
アメコミキャラクター紹介第二回:スパイダーマン - アメコミを読もう!~アメコミ情報ブログ~
ファンタスティック・フォー アメコミ開発のヒーローチーム。リーダーのミスター・ファンタスティックはゴム人間だ。もちろんあの海賊漫画よりも先だ。
X-メン こちらもスパイダーマンに負けず劣らずの知名度。映画は不評なことが多いが、フューチャー&パストは大好評だった。本当に面白かったぞ。
ちなみに、ここで紹介されているマーベルヒーローは、キャプテンアメリカをのぞいて全てスタン・リーが生みの親である。
90を超えた今でも映画の総指揮をとったり、映画に出たりと、非常にアクティブな妖怪じじいである。日本の漫画家にたとえるなら、水木しげると同種だと思ってほしい。
ちなみに、現在はディズニーに買収された。
そのおかげか、映画がどれもこれも非常に面白い。
アベンジャーズ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、アイアンマン、キャプテン・アメリカ。どれもこれも興行成績が非常に良いし、既に続編の制作も開始していたりと、まさに現在のアメコミブームの立役者と言っても過言ではない。おかげで読みたい本が沢山翻訳されています。本当に有難う。
どちらがおすすめか
結構聞かれるのがこの手の質問だ。
結論からいうと、どっちでもいい。
そもそもどうやってスーパーマンとキャプテンアメリカの面白さを比較しろというのか。どちらもまったくの別物であり、どちらも面白い。
どっちの出版社にも、コメディ路線の漫画もあれば、ダークなストーリーもある。
アイアンマンなんて映画のおかげでド派手な漫画に思われがちだが、アイアンマンの中の人のトニー・スタークがプレッシャーからアルコール中毒になったりするし、スパイダーマンは不幸話が多いし、明るい話を期待すると期待はずれなことも多いのだ。
よって、まずは好きなヒーローの話から見ていくという感じで問題無いと思う。
個人的な意見をいうのであれば、前知識が少なめでも読める漫画が多いDCコミックスがお勧めかな。
設定のリセットが行われたおかげか、いろんなヒーローのリメイク話がたくさん出てるし、翻訳もされている。
他にも、個人的に大好きな漫画のウォッチメンもDCだし、2014年11月13日現在パズドラのコラボも行われてるし。
他にも、DCとマーベル以外にもコミックはでているし、こちらもやはり面白い作品が多い。
でも、これはまた別の機会に話そう。
なお、決められないというのであれば、今後もヒーローの紹介やおすすめコミックを紹介するので、ぜひ当ブログを利用してほしい。今後も更新続けられるかどうなるかはわからないけどね。
アメコミキャラクター紹介第五回:セクション8
今回は、ヒーロー単体ではなく、ヒーローチームを紹介しよう。
バットマンをご存知だろうか。
と聞かれても、知らない人はほとんど居ないと思われる。映画も大好評であり、昔からアニメやドラマ、ゲームもたくさん出ているダークヒーローだ。
そんなバットマンは、いわゆる地域密着型ヒーローであり、主に自分の故郷であるゴッサム・シティの平和を守っている。
だが、ゴッサム・シティは悪の巣窟。バットマン一人では全ての悪を倒すのは難しい。
しかし、ゴッサム・シティのヒーローは、バットマンだけではないのだ。
バットマンの他にも、ゴッサム・シティを愛し、平和を愛するヒーローはたくさん居る。
ヒーローとしての知名度はバットマンには及ばないが、それでもゴッサム・シティを守るヒーローチームは存在する。
そのヒーローチームの名は…。
セクション8!
リーダーの「シックスパック」のもと、ヒーロー活動を行う、最狂にして最低のチームだ。
今回は、そんなセクションエイトの面々について紹介していこう。
シックスパック
このコスプレした酔っぱらいのようなおっさんが、リーダー「シックスパック」だ。
シックスパックとは、割れた腹筋ではなく缶ビールの6個入りパックの意味である。
日本では通称「酔って酒瓶で殴るマン」という名前になっている。
その名前の通り、特殊能力は酒瓶で殴ることだ。
他にも、割れた酒瓶で相手の喉を掻っ切ったりすることもできるし、戦闘時では仲間の指揮をとったりと、意外に強い。
過去に宇宙規模の凶悪な敵と戦ったことがある。と本人が言っていた。真偽は不明だ。
デフェネストレイター
一見ターミネーターに見えなくもない彼は、「デフェネストレイター」という。
デフェネストレイターとは、「窓から投げ捨てる人」という意味だ。ちなみに、英語辞書にも載っているぞ。
日本では通称「窓から投げ捨てるマン」と、そのままの意味で呼ばれている。
特殊能力も、相手を窓から投げ捨てるというものであり、近くに建物や窓がない場合に備えて、自分で窓を持ち歩き、相手を窓でぶん殴るというわけのわからないヒーローだ。
無口で、作中では一切喋らない上に、アーカムアサイラム(バットマンに出てくる敵が大抵一度は収容される精神病院)に収容されている。
シェイクス
どうだ。この絶対に関わり合いになりたくない場面!
このコスプレしてない方の浮浪者っぽいのがシェイクスだ。
スーパーパワーは吃音と貧乏ゆすりだ。
どう戦うのかというと、相手をいらだたせて隙を作る、いわゆるサポート能力者だ。
そして、こんなのですらヒーロ活動をしているほど、ゴッサムの治安がいかに悪いかが、よくわかっていただけると思う。
ジャン・ドゥ・バトン
このフランス人っぽいヒーローは「ジャン・ドゥ・バトン」という。
ちなみにフランス人じゃない。
日本では通称「フランス人マン」だ。
フランス人パワーで悪と戦う。具体的にいうとフランスパンで相手を殴ったりオニオンリングを投げつけたりする。
セクション8の中では比較的まともな人間であり、店を経営している。
戦闘力もそれなりに高い。
フレンドリー・ファイア
トップの絵にも居る一番ヒーローっぽい見た目をしたヒーローの名前は、「フレンドリー・ファイア」だ。
スーパーパワーは両手から出るエネルギー・ブラストであり、火力はメンバー中最強。
性格もまともであり、メンバーの中で一番話が通じる人間だ。名前もどことなくかっこいいし、「なんでこんな吹き溜まりのようなチームに居るんだ」と思う人は多いと思う。
なお、「フレンドリー・ファイア」とは、日本語訳で「誤射」を意味する。
そう、彼は何故か攻撃が全て味方にあたってしまうヒーローなのだ。
そんな能力だからヒーローを引退したのに、シックスパックに呼び戻される形でヒーロー活動を再開した。
誘う方も誘う方だが、再開する方も再開する方である。
ドッグ・ウェルダー
このどう見ても悪党にしか見えないのも、立派なヒーローだ。名前を「ドッグ・ウェルダー」
通称
「犬溶接マン」
だ。何だこのわけのわからない名前。
特殊能力は、死んだ犬を溶接することであり、常に犬を溶接できるように野良犬を罠で捕獲しているという、あらゆる意味でギリギリなヒーロー?だ。
よくこんなヒーローつくろうと考えたな原作者。
ちなみに作中でも一切喋らず、無言で犬を溶接する。
その姿はどう見てもヒーローに見えない。
フレムジェム
なんとも汚い絵面だが、この「フレムジェム」の戦い方もまた汚い。
タンを吐きかけて攻撃してくる彼は、通称「痰吐くマン」と呼ばれている。
ここまで紹介してなんだが、シェイクスあたりでこのチームを紹介していることに若干後悔している。凄い疲れるんだ、こいつらの紹介するの。
ブエノ・エクセレンテ
犬溶接マンもたいがいだが、チーム内でトップクラスにやばいのが「ブエノ・エクセレンテ」だ。
通称「変態性欲マン」。
見た目から大体予想がつくと思うが。つまりまあそういう能力者だ。
以上、彼らがゴッサムを守り、悪と戦うヒーローチーム、セクション8だ。
ちなみに、セクション8とは軍隊用語のことであり、「精神・あるいは身体的欠陥が原因で除隊処分になった兵士」のことを差す。
まさにそのものずばりなチーム名である。
戦いでは大活躍!?セクション8の大立ち回り
こんな糞のようなチームだが、腐ってもヒーローチーム。戦闘では大活躍をする。
シックスパックの友人でもあり、殺し屋でもある「トミー・モナハン」が地獄からの使者とギャングに襲われている時、真っ先に駆けつけてくれたのがセクション8だ。
デフェネストレイターがギャングを窓に叩き込み、シェイクスが震える。
ジャン・ドゥ・バトンがたまねぎリングを投げ、フレムジェムが痰を吐く。
シックスパックが酒瓶で悪を切り裂き、犬溶接マンが犬を溶接する。非常に怖い。
そしてフレンドリー・ファイアがスーパーパワーを味方に誤射!
ちなみに一コマ目にいる死にかけのサングラスがトミー・モナハン、そして全身タイツの女性は、バットマンと恋愛関係に発展してこともあるキャットウーマンだ。
そしてブエノ・エクセレンテの力が悪を穿つ(主に後ろの穴から)。
と、意外なほど強い。
ちなみに、彼らはその力を結集し、スーパーマンクラスの戦闘力を持つ悪党を撃退したことがある。
おすすめコミック
おすすめコミックだが、彼らが主役の漫画はない。
セクション8は、上でも紹介したトミー・モナハンが主役のコミック「HIT MAN」に登場するチームだ。
スーパーマンやバットマンが活躍する漫画には彼らは出てこないし、おそらく今後も出てくる可能性は無いに等しい。
そんな彼らの活躍が読める漫画「HIT MAN」は現在2巻まで翻訳されている。
少々お高いが、前知識がなくても楽しめる漫画だし、何より笑いありハードボイルドありアクションありな上、ボリュームたっぷりなのでアメコミに興味がある人ならまず買っておいて損はない一作といえる。
彼らの活躍が見たい人は、ぜひ買ってほしい。
なお、1巻につき1エピソードは彼らが活躍している。
セクション8が出てくる以外のエピソードも面白いので非常におすすめだ。
※2015年7月26日追記
なんとまさかのセクションエイト主役のエピソードが今年6月に刊行されたようだ。
ALL STAR SECTION EIGHT #1 | DC Comics
買ってないし英語が読めないからレビューはしない。
世の中何が起きるかわからないことばかりだね。
翻訳されるかどうかはわからない。
出たらいいね。
アメコミキャラクター紹介第四回:スーパーマン
パズドラでもDCコラボが起きましたし、今週はDC重点で行こうかなと思ってます。
というわけで、世界で最も有名なヒーロー、スーパーマンの紹介だ。
アメコミ初のスーパー・ヒーロー
スーパーマンを知っているか?
と聞かれて、知らない人間はほとんど居ない。
それほど、スーパーマンは有名であり、偉大な存在でもある。
そして、スッパマンを始め、日本でも様々な漫画でパロディが作られるほどの人気を誇る。
「あれはなんだ?」「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや!スーパーマンだ!」
このキャッチフレーズは今でも有名である。
これは、スーパーマン初連載時の表紙だ。
今でこそ、そこまでインパクトはないように感じるが、当時は非現実的だとされ、荒唐無稽な表紙だと評価は高くなかった。
しかし、ここからスーパーマンの、そして、スーパーヒーローの歴史は始まっていく。
ちなみに、スーパーマンの初版本は現在プレミア価格がついており、オークションで億単位の値段が付いている。
オリジン
カル=エルという名前であり、クリプトン星という星の人間だった。
ある日、クリプト星が消滅の危機に瀕することとなった。
惑星崩壊の際に父親、ジョー=エルは、息子だけでも助けようと宇宙船に乗せ、地球へと飛ばした。
その際、優しく正しい心を持った老夫婦ケント夫妻に拾われた。
子供の居ないケント夫妻は、カル=エルを育てることにし、ケントという名前をつけた。
こうして、カル=エルは、クラーク=ケントとなった。
成長する毎に、明らかに普通の人とは違うパワーを持つことに悩み、苦しんだが、それでも両親の手助けにより、ひねくれず、まっすぐと成長していった。
そして、この力を使い、困っている人を助けようと誓いをたて、ヒーローとして活動を開始する。
これが、スーパーマン誕生の瞬間である。
そして、「自分の力だけでは救えない人も救うために」と、大学でジャーナリズムを学び、デイリー・プラネットに新聞記者として働くことになった。
普段は冴えないでくのぼうとして、編集長に怒られ、同僚のロイスに呆れられながらも、いざというときは世界最強のヒーロー、スーパーマンとして活躍し。
人々を助け、時には悪を倒し、世界平和のために、今日も戦い続けているのだ。
能力
一言で言えば、最強である。
数十万トンのおもりを持ち上げ、核爆発にも耐え、目からビームを発射し、吐く息で相手を凍らせたり、台風を巻き起こし、コマ送りにしても捉えられないほどの超高速移動が可能であり、空を飛ぶ。
おまけに催眠光線まで使えるし、透視能力もある。コンピューター以上の情報処理能力も備え、頭脳は明晰
エネルギー源は太陽光だが、バッテリーのごとく補充できるので真夜中でも問題なく力を無尽蔵に使える。まさに最強と呼ぶにふさわしい能力だ。
ちなみに、普段スーパーマンが素顔を晒しているのに正体がばれないのは、催眠波を発しているからだ。
よって、スーパーマンの正体を知っているのはケント夫妻のほか、一部のヒーローだけだ。
そして何より、スーパーマンが最強な理由は、そのヒーロー魂にある。
決して諦めない強い心と、高潔な魂は、まさに最強のヒーローにふさわしく。相手がだれでも諦めず、立向かう。
心優しき正義の心と、無敵の力。まさにスーパーヒーロの象徴といえるのだ。
弱点
スーパーマンにも弱点はある。
それは、クリプトナイトと呼ばれる鉱物だ。
これを近づけると、スーパーマンの力は急激に弱まるばかりか、長時間近づけると死に至る恐るべき石だ。
また、魔法の類にも弱く、魔法の力を使ってくる的にはかなり苦戦を強いられる。
さらに、優しい心も時には弱点となり、あっさり罠に引っかかるし、かんたんに騙される。
と、結構弱点だらけじゃないかと思うかもしれないが、ここまであの手この手を使わないとスーパーマンに傷1つつけることができないのだ。
考えて欲しい、核でもダメージを与えることができないこの男をどうやって正攻法で倒せというのかを。
ヴィランだって、好きでやられているわけではないのだ。
現在76年目
スーパーマンは、2013年で75周年を迎えた。
その時に作られたショートムービーがコチラだ↓
Superman 75th Anniversary Animated Short - YouTube
スクショを撮っていちいち解説するのが面倒なので割愛するが、
第一話の表紙から始まり、初期は飛べなかったので走っている。
そしてデイリープラネットや空を飛ぶ能力の設定がつきはじめ、
実写版スーパーマンや、巨大化した親友、ジミー・オルセンを始め、何でも小さくしてしまうブレイニアックやスーパーマンのクローンであるビザロとの戦い。
ちなみに、あの雪山はスーパーマンの本拠地だ。
その後はバットマンやワンダーウーマンたちが登場し、気になるのはその次のボクシングだ。対戦相手はモハメド・アリである。
実は、「スーパーマン対モハメド・アリ」は実際にコミックで連載された上に翻訳版もでている。実物を見たことはあるが、プレミア価格4000円オーバーと少し手が出なかった。その時600円しか持ってなかったし。
そして、最強の宿敵ドゥームズデイとの戦いにより、スーパーマンは戦死する。
その後、スーパーマンの志を受け継いだヒーロー達。この人達もいずれ紹介したいな。
そしてアニメ版スーパーマンに、DCヒーロー勢揃いの漫画「キングダム・カム」
そして設定のリメイクによるリランチのスーパーマンが現れ、最後に映画「マン・オブ・スティール」のスーパーマンが登場する。
やたら解説が長くなったが、これだけの話をわずか2分でまとめている超傑作短編アニメなので、スーパーマンにハマったら、改めて是非見て欲しい。
なお、さりげない自慢だが、実はスーパーマン75周年記念マント(非売品)を僕はゲットしている。懸賞があたったのだ。
しかし、手に入れて非常に申し訳ないが、モノが結構チープ。
おすすめコミック
スーパーマンに限ったことじゃないが、DCコミックは設定のリランチを行ったおかげか、初心者に非常に優しいコミックスが多い。
私服でヒーロー活動をしていた頃のスーパーマンのお話「スーパーマン:アクションコミックス」や、スーパーマンであることに悩み、苦悩しヒーローとして立ち上がる一人の人間の話を描いた「スーパーマン・フォー・オールシーズン」あたりがおすすめだ。
ド派手なアクションや戦いが見たいなら前者、スーパーマンの成長話が見たいなら後者が個人的におすすめ。
また、昔連載されていた小野耕世氏翻訳版スーパーマンも面白い。面白いがまず普通の古本屋で見かけることはない。
翻訳のセンスが極めて絶妙であり、一番おすすめ。
発行部数10億部!?漫画界史上最も売れた漫画トップ5
今回はアメコミの話ではなく、ちょっとした小話である。
発行部数とは、そのまんまの意味で、発行した部数のことだ。
部数が多ければ多いほど人気があるという意味で、漫画家さんの飯の種にもなるし、やる気のバロメーターにもなる。
よって、読む人にとっては大して意味は無いが、漫画家さんにとっては発行部数というのは漫画家人生にも関わる重大な要素でもあるのだ。
で、ここで一つの疑問が浮かんでくる。それはズバリ
「最も発行部数が多い漫画ってなんだ?」
ということである。
世の中、漫画を読んでいる人は多い。
日本だけではなく、アメリカ、インド、イタリア、中国。ロシアなどなど、どんな場所にも漫画好きは多い。
特に日本の漫画は評判であり、「MANGA」は外国でも通じる言葉になっている。
しかし、世の中で漫画を出しているのは日本だけではない。
アメリカでもアメコミを出しているし、フランスでもバンド・デシネ(フランス漫画のこと)が19世紀頃から存在する。
それぞれ独自の文化があり、文化ごとに違った味がある。そして、根強いファンも多く。トップランクの漫画の発行部数はどれもこれも億単位だ。
では、どんな漫画があるのか。そのトップ5をここで紹介していこう。
なお、ここで紹介している発行部数は2014年11月の時のものである。
第5位 ONE PIECE 発行部数 約3億4500万部
もはや説明不要だろう。
漫画家、尾田栄一郎先生が描く、ありったけの夢をかき集め探しもの探しにゆく海賊漫画である。
少年ジャンプで2014年11月現在、まだ連載が続いている看板漫画である。
今更何の説明をすればいいのか。僕よりも少年ジャンプ読者の少年少女や、木村拓哉のほうが詳しいだろう。
よって、詳しいストーリー内容は割愛する。ただ言えるのは、非常に面白いということだけだ。表紙で繰り広げられるサイドストーリーが好き。
※追記
2015年6月15日にて、累計部数3億2086万6000部を突破し、最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズとしてギネス世界記録に認定されました。
「3億4500万部突破してるのになんで今更?」
と思ったので調べてみると、3億4500万分は世界累計であり、今回の3億2086万6000部は国内累計である模様。
どちらにせよすさまじい発行部数だ
追記ここまで
第4位 タンタンの冒険旅行 発行部数 約3億5000万部
子供には馴染みがないかもしれないが、20代後半から30代後半くらいまでの人なら知っていると思う。
エルジュ先生作のバンド・デシネであり、フランス漫画史に残る傑作の一つである。
少年記者タンタンが、愛犬スノーウィとともに世界を駆け巡り、様々な事件に巻き込まれつつも、解決していくというストーリーだ。
ぶっちゃけた話、この漫画はこの後のランキングの記事放り出して、一万文字以上の感想文や思い入れを書きたいほど好きな漫画だ。それほど面白いし、夢を与えてくれた。
アメリカからソ連、果ては月面世界まで、タンタンはどこへでも旅をする。その世界の風景は、当時子供だった僕にとって夢を与えてくれた。
日本とはまるで違う風景が常に漫画の中に存在し、タンタンの推理、活躍、そしてピンチはのめり込むほどの面白さがあり、アラサーになった今でもたまに読み返す傑作だ。
市立図書館などに普通においている事が多いので、ぜひ子供に読ませてほしい。
ああ、語り足りない…。
第3位 アステリックス 発行部数 約3億5200万部
聞いたことあるか?と聞かれたらおそらく当ブログを読んでくれた人の95%はわからないんじゃないかと思う。実際僕も初めて聞いたし、初めて知った。
というわけで、詳しい話はウィキペディアに頼る。
簡単に説明すると、古代ローマが舞台のバンド・デシネです。
ジャンルはコメディ漫画であり、主人公アステリックスとその愉快な仲間が村を守るためにローマ兵と戦うお話のようだ。
アステリックスは小柄な男だが、秘薬を飲むとパワーアップをし、ローマ兵をちぎっては投げの大活躍をするというお話らしい。
また、日本でもアニメが放送されたり、実写映画化もしたらしいが、結構昔以前に、自分が生まれる前のアニメっぽいので詳しいことはわからない。誰か教えて。
しかし、フランスでは絶大な人気を誇る漫画であり、
フランス初の人工衛星に、名前が付けられるほどの快挙を成し遂げている。
多分すごく面白いんだろうな。読んでみたい。
第2位 X-MEN 発行部数 約5億
ここで満を持してのアメコミだ。
X-MENとは、アメコミ界の巨匠、スタン・リー原作の群像劇である。
生まれつき、不思議な力を持った人間は、ミュータントと呼ばれ、迫害されていた。
自身もミュータントであるチャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)は、ミュータントを保護し、正しい力の使い方を教え、いつしか迫害されない未来をつくるために生徒とともに人助けのための活動を開始する。
一方、人間に迫害され、家族を失ったエリック・マグナス(マグニート)は、人間に復習し、ミュータントが人類に取って代わるべく、テロ活動を行う。
この2つの陣営の戦いの物語が、X-MENである。
1963年から今でも連載されているという、こち亀以上の長寿漫画だが、そのストーリーは、もう訳のわからないことになっている。
死んだと思ったキャラがじつは偽物やクローンで、本物は本当は生きていたり
仲間だと思ってたキャラが敵に回ったり
プロフェッサーXが実は生徒を洗脳していたことが発覚したり
宿敵のはずのマグニートがプロフェッサーXの役目を受け継いだり
リーダーのサイクロップスが悪党になった挙句投獄されたり
ウルヴァリンの妻(日本人)がフグの毒で死んでしまったり
ウルヴァリンが「いらっしゃいませ」と言いながらお店に入ったり
ウルヴァリンの性癖が暴露されたり
もう何がなんだか分からない。
と、やたら訳のわからなさを強調してしまったが、漫画としての人気はアメコミ界でも随一であり、発行部数はアメコミ歴代1位である。
もっと歴史のあるスーパーマンやバットマンですら、X-MENの発行部数の足元にも及ばない(ちなみに、スーパーマンは2億、バットマンは9000万部と、それでもどちらも驚異的な記録を出している)。
それほど、X-MENは面白く、人気があるのである。
と、ここまでが5位から2位までの発表と相成ったわけだが。やはりメジャーな漫画が非常に多い。
ちなみに、他にも日本の漫画で10位以内にランクインされているものは
ゴルゴ13(2億8千万) 世界8位
ドラゴンボール(2億3千万)世界9位
と、いずれも恐るべき発行部数をたたき出している。
これに続いて、ドラえもんやブラックジャック、NARUTOなど、日本の漫画が結構ランクインされている。
では、1位の発表だ。
1位の発行部数は、脅威の10億部であり、2位のX-MENと二倍以上の差を出している。
それでは、発表。
世界で最も売れている漫画は!
1位 クラシック・イラストレイテッド 発行部数 約10億部
聞いたことねーよ。
と思う人が圧倒的に多いかもしれない。僕も初めて知った。
よって、非常にしまらないが、ここもやはりウィキペディアに頼ろう。
調べてみると、アメコミだ。
アルバート・ルイス・カンターによって企画された、世界の古典作品を漫画化したシリーズ。1976年まで発行され続けた。シリーズ終了から20年以上を経た1997年、カラー版として復刊。同年、ニュートンプレス社から初めて日本語訳が発行された。
~wikipediaより抜粋~
だそうだ。
これ以上語ること無いぞ。読んだこと無いし。結構お固い作品なのかな。
知っている人がいたら詳しい話おねがいします。
以上。最後が非常にグダグダになってしまったが、これにて発行部数ベスト5を終了とさせていただく。
なお、世界は広く、漫画の発行部数なんて問題にもならない出版物は、他にもたくさん存在する。
ちなみに、この世で最も発行部数が高い出版物は、聖書である。
その脅威の発行部数、推定4000億オーバーと、ドラゴンボール並みのインフレを引き起こしている。恐るべし信仰心。
ちなみに、聖書は正解で最も翻訳された本でもあり、日本語や中国語はもちろんのこと、アイヌ語や琉球語等、独特な言語の翻訳版もでているそうな。
読んだことはないが、なかなか興味はそそられる。
持っている人、是非感想をお教え願います。
あ、ちなみに2位は毛沢東語録(65億部)だそうです。
アメコミキャラクター紹介第三回:パワーマン
今回紹介するヒーローは「パワーマン」だ。
先週、アニメ「ディスクウォーズアベンジャーズ」に出演していたし、なにより好きなヒーローなので、アニメ人気に便乗して今回の紹介に踏み切った。
■パワーマンルーク・ケイジは改造人間である。
更生した街のチンピラ、「カール・ルーカス」は、ギャングになった友の陰謀により、無実の罪で投獄されてしまう。
投獄された先の刑務所では、秘密裏に人体実験が行われており、早期釈放を条件に、カールは被験体へと志願する。
その実験が元で、カールは刃物も爆薬も通じない鋼のような肉体と回復能力、そして常人を遥かに超えるパワーを身につけた。
その力を利用し、刑務所を脱走したカールは、「ルーク・ケイジ」と名を改め、警察から身を隠し続けたのだ。
そんなある日、ルーク・ケイジが街を歩いていると、店が強盗に襲われていた。ほっておけないと強盗を撃退したら、店主からお礼と、謝礼をもらった。
この時に、ルーク・ケイジはこのスーパーパワーを利用した商売を思いついた。
この力を利用して、雇われヒーローをはじめてみよう。と。
こうして、雇われヒーロー、「パワーマン」が誕生した。
ちなみに、今ではルーク・ケイジは偽名ではなく、本名として名乗っているし、パワーマンではなく、ルーク・ケイジ名義でヒーロー活動を続けている。
余談だが、俳優「ニコラス・ケイジ」の「ケイジ」はルーク・ケイジからとっている(本当)。
ちなみに、ニコラス・ケイジはアメコミ好きであり、息子さんであるカル=エル・コッポラ・ケイジという名は、スーパーマンの本名からとっている。
■強面おじさんは、昔はファンキーな兄ちゃんだった。
で、気になるパワーマン改めルーク・ケイジだが、その風貌はヒーローというよりもギャングに見える。
海外版wikiから拝借。
初めて見る人にとっては雇われヒーローというよりもギャングの用心棒っぽいというイメージを受ける人が多いと思う。この風貌に違わず、口調も怖い。
しかし、ぶっきらぼうだが本当は良い人という典型的な好人物であり、町の人からは信頼され、ヒーロー仲間からも頼りにされている。
そんなルーク・ケイジだが、昔はもう少しファンキーな見た目だった。
こちらも海外wikiから。
ヒーローというよりもダンサーな見た目であり、土曜夜にフィーバーしてそうな角刈りアフロだった。
その後、時代の流れとともにスキンヘッドになり、髭も生えてき始め、今の強面の見た目になっていった。
やはりむこうでもダサいと思ったのだろう。
■世界は救わないが、自分の街は絶対に救う。
ヒーローといえば、世界征服を狙う悪と戦い、世界を守るのが主な仕事だと思うが、ルーク・ケイジは地域密着型のヒーローだ。
主な仕事は、自分の住んでいる街にいるヤクの売人やこそ泥、強盗など、街で悪事を働く悪党をぶちのめし、街を守るのが主な仕事だ。他にも、誰かに依頼されて仕事をすることもあり、中にはヒーローと戦うような依頼も受ける羽目になったこともある。
よって、基本的には世界の平和ではなく、街の平和を守るために戦っている。
他のヒーローでいえば、バットマンやスパイダーマンも、ルーク・ケイジのような地域密着型のヒーローといえる。
自分の住んでいる街の小悪党や、時々大物と戦う。世界を救うようなスケールのデカさではないが、これもヒーローとしての正しいあり方の一つである。
■娘のために頑張るお父さん
次第に、ルーク・ケイジは地元だけでなく、いろんなヒーローと知り合うことでアベンジャーズともつながりを持つことになる。
そこで、ヒーローの親友ができ、そして、嫁さんももらうことになる。
元スーパーヒロインのジェシカ・ジョーンズと、ルーク・ケイジは付き合い始め、やがて結婚する。
そして娘も生まれた。
その後、とある事件が元で、アベンジャーズは解散する事になるが、ヴィランの集団大脱走の事件をきっかけに、アベンジャーズは再結成されることになる。なお、アベンジャーズ解散のエピソードは邦訳されてないがアベンジャーズ再結成のエピソード「ニュー・アベンジャーズ・ブレイクアウト」は邦訳されている。
キャプテン・アメリカやアイアンマンは、かつての仲間のもとを走り回り、スカウトして回ることになる。(この中には、スパイダーマンやウルヴァリンもメンバーとして加入している。)
そして、キャプテン・アメリカは、ルーク・ケイジも誘うことにした。
この誘いをルーク・ケイジは快諾する。その理由が、
「娘に誇れることがしたい」
という、なんともお父さんな理由だった。
その後も、娘を救うために悪党と手を結ぶことになったり、後述する理由で国から追われる身になったとしても、娘に正しい姿を見せるという理由であえてお尋ね者になるルークの姿は、非常にかっこいい。
子供のために苦難の道を選ぶ姿は、まさにヒーローといえる。
■アベンジャーズのリーダーをしたこともある。
アベンジャーズ加入後、シビル・ウォーが勃発(詳しくはスパイダーマンの項目で)。
ルーク・ケイジはキャプテン・アメリカの陣営に着くことになる。
その後、シビル・ウォーはアイアンマン側の陣営の勝利に終わり、ヒーローは政府の指揮下の元、登録制になってしまう。
キャプテン・アメリカは捕まった末、暗殺されてしまう。
それでもかつてのキャプテン・アメリカ派のメンバーは諦めずに、とことんアイアンマンたちの陣営に逆らい続けることになる。そして、ルーク・ケイジは反アイアンマン陣営「ニュー・アベンジャーズ」のリーダーとなる。
ニュー・アベンジャーズの皆さん。このメンバーもいずれは紹介していきたい。
■出演作品
邦訳されている本でルーク・ケイジの活躍を読みたい場合は、現在もシリーズ連載が邦訳されている「ニュー・アベンジャーズ」シリーズがお勧め。
他にも、シビル・ウォーにも登場しているし、結構登場しているシリーズは多い。
アニメでは「ディスクウォーズアベンジャーズ」にも出演しており、今後も出番があるかもしれない。
また、ディズニーXDで放送されている「アルティメット・スパイダーマン」にはレギュラー出演しているが、なぜかスパイダーマンのクラスメートとして登場している。
設定も子供向けアニメのため、人体実験などの重苦しい設定はバッサリとカットされ、ニック・フューリーのヒーロー紹介では「ある日自分にとんでもない力が眠っていることに気づいた」と、突っ込みどころ満載の設定になっている。
キャラクターとしては、戦隊物のイエローのように、力持ちでコスチュームは黄色だ。
しかも性格は勉強は嫌いだが真面目であり、控えめな性格と、原作とは少し変わったキャラ付けをされている。
以前も言った気がするが、このアニメはなかなかに面白いのでお勧めだ。
そして、何度も言うが日本版DVDを出してくれ。たのむから。