アメコミキャラクター紹介第五回:セクション8
今回は、ヒーロー単体ではなく、ヒーローチームを紹介しよう。
バットマンをご存知だろうか。
と聞かれても、知らない人はほとんど居ないと思われる。映画も大好評であり、昔からアニメやドラマ、ゲームもたくさん出ているダークヒーローだ。
そんなバットマンは、いわゆる地域密着型ヒーローであり、主に自分の故郷であるゴッサム・シティの平和を守っている。
だが、ゴッサム・シティは悪の巣窟。バットマン一人では全ての悪を倒すのは難しい。
しかし、ゴッサム・シティのヒーローは、バットマンだけではないのだ。
バットマンの他にも、ゴッサム・シティを愛し、平和を愛するヒーローはたくさん居る。
ヒーローとしての知名度はバットマンには及ばないが、それでもゴッサム・シティを守るヒーローチームは存在する。
そのヒーローチームの名は…。
セクション8!
リーダーの「シックスパック」のもと、ヒーロー活動を行う、最狂にして最低のチームだ。
今回は、そんなセクションエイトの面々について紹介していこう。
シックスパック
このコスプレした酔っぱらいのようなおっさんが、リーダー「シックスパック」だ。
シックスパックとは、割れた腹筋ではなく缶ビールの6個入りパックの意味である。
日本では通称「酔って酒瓶で殴るマン」という名前になっている。
その名前の通り、特殊能力は酒瓶で殴ることだ。
他にも、割れた酒瓶で相手の喉を掻っ切ったりすることもできるし、戦闘時では仲間の指揮をとったりと、意外に強い。
過去に宇宙規模の凶悪な敵と戦ったことがある。と本人が言っていた。真偽は不明だ。
デフェネストレイター
一見ターミネーターに見えなくもない彼は、「デフェネストレイター」という。
デフェネストレイターとは、「窓から投げ捨てる人」という意味だ。ちなみに、英語辞書にも載っているぞ。
日本では通称「窓から投げ捨てるマン」と、そのままの意味で呼ばれている。
特殊能力も、相手を窓から投げ捨てるというものであり、近くに建物や窓がない場合に備えて、自分で窓を持ち歩き、相手を窓でぶん殴るというわけのわからないヒーローだ。
無口で、作中では一切喋らない上に、アーカムアサイラム(バットマンに出てくる敵が大抵一度は収容される精神病院)に収容されている。
シェイクス
どうだ。この絶対に関わり合いになりたくない場面!
このコスプレしてない方の浮浪者っぽいのがシェイクスだ。
スーパーパワーは吃音と貧乏ゆすりだ。
どう戦うのかというと、相手をいらだたせて隙を作る、いわゆるサポート能力者だ。
そして、こんなのですらヒーロ活動をしているほど、ゴッサムの治安がいかに悪いかが、よくわかっていただけると思う。
ジャン・ドゥ・バトン
このフランス人っぽいヒーローは「ジャン・ドゥ・バトン」という。
ちなみにフランス人じゃない。
日本では通称「フランス人マン」だ。
フランス人パワーで悪と戦う。具体的にいうとフランスパンで相手を殴ったりオニオンリングを投げつけたりする。
セクション8の中では比較的まともな人間であり、店を経営している。
戦闘力もそれなりに高い。
フレンドリー・ファイア
トップの絵にも居る一番ヒーローっぽい見た目をしたヒーローの名前は、「フレンドリー・ファイア」だ。
スーパーパワーは両手から出るエネルギー・ブラストであり、火力はメンバー中最強。
性格もまともであり、メンバーの中で一番話が通じる人間だ。名前もどことなくかっこいいし、「なんでこんな吹き溜まりのようなチームに居るんだ」と思う人は多いと思う。
なお、「フレンドリー・ファイア」とは、日本語訳で「誤射」を意味する。
そう、彼は何故か攻撃が全て味方にあたってしまうヒーローなのだ。
そんな能力だからヒーローを引退したのに、シックスパックに呼び戻される形でヒーロー活動を再開した。
誘う方も誘う方だが、再開する方も再開する方である。
ドッグ・ウェルダー
このどう見ても悪党にしか見えないのも、立派なヒーローだ。名前を「ドッグ・ウェルダー」
通称
「犬溶接マン」
だ。何だこのわけのわからない名前。
特殊能力は、死んだ犬を溶接することであり、常に犬を溶接できるように野良犬を罠で捕獲しているという、あらゆる意味でギリギリなヒーロー?だ。
よくこんなヒーローつくろうと考えたな原作者。
ちなみに作中でも一切喋らず、無言で犬を溶接する。
その姿はどう見てもヒーローに見えない。
フレムジェム
なんとも汚い絵面だが、この「フレムジェム」の戦い方もまた汚い。
タンを吐きかけて攻撃してくる彼は、通称「痰吐くマン」と呼ばれている。
ここまで紹介してなんだが、シェイクスあたりでこのチームを紹介していることに若干後悔している。凄い疲れるんだ、こいつらの紹介するの。
ブエノ・エクセレンテ
犬溶接マンもたいがいだが、チーム内でトップクラスにやばいのが「ブエノ・エクセレンテ」だ。
通称「変態性欲マン」。
見た目から大体予想がつくと思うが。つまりまあそういう能力者だ。
以上、彼らがゴッサムを守り、悪と戦うヒーローチーム、セクション8だ。
ちなみに、セクション8とは軍隊用語のことであり、「精神・あるいは身体的欠陥が原因で除隊処分になった兵士」のことを差す。
まさにそのものずばりなチーム名である。
戦いでは大活躍!?セクション8の大立ち回り
こんな糞のようなチームだが、腐ってもヒーローチーム。戦闘では大活躍をする。
シックスパックの友人でもあり、殺し屋でもある「トミー・モナハン」が地獄からの使者とギャングに襲われている時、真っ先に駆けつけてくれたのがセクション8だ。
デフェネストレイターがギャングを窓に叩き込み、シェイクスが震える。
ジャン・ドゥ・バトンがたまねぎリングを投げ、フレムジェムが痰を吐く。
シックスパックが酒瓶で悪を切り裂き、犬溶接マンが犬を溶接する。非常に怖い。
そしてフレンドリー・ファイアがスーパーパワーを味方に誤射!
ちなみに一コマ目にいる死にかけのサングラスがトミー・モナハン、そして全身タイツの女性は、バットマンと恋愛関係に発展してこともあるキャットウーマンだ。
そしてブエノ・エクセレンテの力が悪を穿つ(主に後ろの穴から)。
と、意外なほど強い。
ちなみに、彼らはその力を結集し、スーパーマンクラスの戦闘力を持つ悪党を撃退したことがある。
おすすめコミック
おすすめコミックだが、彼らが主役の漫画はない。
セクション8は、上でも紹介したトミー・モナハンが主役のコミック「HIT MAN」に登場するチームだ。
スーパーマンやバットマンが活躍する漫画には彼らは出てこないし、おそらく今後も出てくる可能性は無いに等しい。
そんな彼らの活躍が読める漫画「HIT MAN」は現在2巻まで翻訳されている。
少々お高いが、前知識がなくても楽しめる漫画だし、何より笑いありハードボイルドありアクションありな上、ボリュームたっぷりなのでアメコミに興味がある人ならまず買っておいて損はない一作といえる。
彼らの活躍が見たい人は、ぜひ買ってほしい。
なお、1巻につき1エピソードは彼らが活躍している。
セクション8が出てくる以外のエピソードも面白いので非常におすすめだ。
※2015年7月26日追記
なんとまさかのセクションエイト主役のエピソードが今年6月に刊行されたようだ。
ALL STAR SECTION EIGHT #1 | DC Comics
買ってないし英語が読めないからレビューはしない。
世の中何が起きるかわからないことばかりだね。
翻訳されるかどうかはわからない。
出たらいいね。