アメコミキャラクター紹介第26回:キック・アス
久しぶりすぎて何回目か忘れてた。
「もしも今この瞬間学校にテロリストが侵入してきたら」
「もし自分が異世界に召喚されたら」
「もし自分が楽器うまくて学園祭でバンドやったら」
「もし自分がヒーローだったら」
多感な時期で人よりも少しアニメや漫画が好きな人は、人生で二、三回程(あるいはもっとかも)こんなことを考える。
しかし、現実とは非常に親切であり、厳しい。
空から女の子が降って来ることはマンションや学校やビルの下にでもいない限り可能性は限りなく0であり、ドラゴンボールを探さない限り1日でプロ並みの腕前を身につけることは出来ない。
世の中そんなに理不尽が起きることはなく、栄光は努力をしなければ掴み取れないようになっているのだ。
しかし、自分から行動をすれば、非日常的な世界へ行ける可能性もあるし、ヒーローになれる可能性もあるのだ。
今回紹介するヒーローは、ある意味我々が最も親しみやすいヒーローといえるかもしれない。
というわけで、今回紹介するのは「キック・アス」だ。
キック・アスはアイコン・コミックスという出版社のヒーローだが、MARVELの子会社ということでMARVELヒーローとしてカテゴリーに入れているぞ。
オリジン
少年「デイヴ・リズースキー」は、クラスに一人か二人はいるようなオタクだった。
半端にオタクで、これといった特徴もない上にとりえもない、どこにでも居るような平凡なギーク少年だ。
ギーク特有の淀んだ目をしている主人公。
そんな彼にも、惚れた女はいる。
しかし、相手にされてないどころか嫌われていた。
3時間うろつけるガッツがある主人公。
このとおり、どこにでも居るややストーカー気質のある粘着質ギークボーイな彼だが、ある日、こんな日常とおさらばすべくネット注文でコスチュームを購入し、ヒーロー活動を開始する。
もちろんコスチュームはただの服であり、着用者本人もパワー、スピード、持続力、成長性などなどすべてC(人間と同じ)だし、空を飛べるわけでもないのでボコボコにされる。
それでも武器を持ち、大暴れして、死に物狂いで戦って、なんとか勝利を収め、暴漢から一人の人間を救った。
その様子を誰かが動画に撮り、youtubeにアップロードしたことからテレビでも取り上げられ、彼は一躍有名になる。
こうして彼は、ヒーローになった。
こうしてデイブはキック・アスになった。
能力
無い。
本当になにもないのだ。
スパイダーマンのように蜘蛛に噛まれたわけでもなければ、バットマンのように頭が良く金持ちでもない。
スーパーマンのように他の惑星で生まれたわけでもければキャプテン・アメリカのように高潔な正義感も身体能力もない。
ホークアイのように特別な訓練をしているわけでもなければロールシャッハのように人間離れした精神力があるわけでもない。
当記事に載っけてる画像を見れば分かる通り、彼はなんの才能もなければ顔が良いわけでもない、ただのキモがられてるギーク学生だ。
一応武器は持っているがただの棒であり、ドラクエで言えばひのきのぼうを二刀流装備しているようなものであり、どうのつるぎ以下の攻撃力だ。
つまり、弱い。
よって、基本的な戦い方は素手の相手に武器で殴りかかったり、不意打ちでぶちのめしたりといったおよそヒーローらしくない戦い方が主になる。
真正面から闘うとこうなる。この後何とか勝ったけど。
「そんな雑魚がヒーローとしてやっていけるのか」と聞かれたら、なんとかやっていけている。
ボコられ、生傷を作りつつもヒーローとして悪党をぶん殴り、名前のとおりケツを蹴りあげている彼は、世の中をほんの少しだけでも良くしようと頑張っているので、少なくともヒーローを名乗る資格は十分にあるのだ。
もし、あなたがヒーローを目指すのだったら、とにかく努力し、行動し続けることが肝心になる。
「ならないかなー」ではなく「なるんだ」という意志を持って、頑張り続けよう。
それが一年も二年も続けば、きっと最初に比べて大きな変化が訪れているはずだから。
しかし、現代社会でヒーローを目指すのなら、↓こういったことも覚悟しておこう。
ヒーローも楽じゃない。給料0だし。
ヒット・ガール
キック・アスの紹介をするなら、そのサイドキック(相棒)である「ヒット・ガール」も紹介しなければなるまい。
ヒットガールは、父親に戦闘技術を叩きこまれ、10歳にして暗殺術の達人となった少女だ。
なんでそんなことになったかは、ここで説明すると原作の楽しみが奪われるので割愛する。
「もし、あなたがヒーローを目指すのだったら、とにかく努力し、行動し続けることが肝心になる。」
と上記したが、努力せずに行動した結果がキック・アスなら、努力し、行動し続けた結果が、ヒット・ガールである。
その戦闘力はティーンの女性とは思えないほど強い上に、容赦がない。
基本的にアメコミのヒーローは不殺が信条の者がほとんどだが、ヒット・ガールは容赦なく殺す。
なさけむよう!
当然キック・アスよりも戦闘面では比較にならないほど大活躍。
そんな少女がキック・アスとどう関わるのか。それはコミックスで確かめよう。
なお、ヒット・ガール主役の単行本も絶賛発売中だが、キック・アスを最初に読んでから読むのがオススメだ。
映画とコミック
この作品は面白い。
面白いが、ハッピーエンドを期待している人にはそこまでオススメできない。
この作品は、オタクがはしゃいでえらい目にあって、挙句に散々な目に遭うようなストーリーであり、エンディングも読んでて少し虚しい。
やはりアベンジャーズのようなヒーローというのはそう簡単になれるものじゃないということだ。
ハッピーエンドを求めるなら映画版だ。
まだこっちのほうが救いがあるし、ヒット・ガール役の女の子が凄く可愛い。
映画の評価も高く、見てソンはないと思うのでぜひお暇な時間にどうぞ。