アメコミキャラクター紹介第17回:セントリー
今回紹介するキャラは、MARVEL作品最強クラスのヒーロー「セントリー」だ。
このまんなかに陣取っている悪役っぽい人がセントリーです。
「S」がついている全身タイツ
マント
最強のヒーロー
と、まるでDCのあの人を彷彿とさせるキャラであり、実際に同じくらい強い。
オリジン
セントリーの本名は「ロバート・レイノルズ」という。
学生時代、とある研究所で作られていた血清を、好奇心から飲んだロバートは、太陽100万個分の爆発と同等のスーパーパワーを身につけた。
その力を正しいことに使おうと決めたロバートは、ヒーロー活動を開始することになる。
これが、「セントリー」誕生の瞬間である。
時にはそのスーパーパワーで宇宙からの侵略者である「スクラル」を撃退し、時には暴走するハルクを親友として食い止めたりと、スーパーヒーローの名に恥じない活躍をしていた。
誰からも(特にハルク)好かれ、一目置かれ、絶大な信頼を誇っているヒーローだったが、彼の心の中には暗黒の心が眠っていた。その暗黒の心の名は、「ヴォイド」という。
そして、ヴォイドとの戦いで、セントリーは表舞台から姿を消すことになる。
セントリーの暗黒面でもあるヴォイドの力は強大であり、さしものセントリーでも勝つことは難しかった。
死闘の末、かろうじてヴォイドを撃退したセントリーだったが、ヴォイドは死なず、また再び蘇るという。
そのヴォイドを消し去るためには、全世界の人類がセントリーのことを忘れなければならない。
よって、セントリーは友人であり、「ファンタスティック・フォー」のリーダーでもあるの「ミスター・ファンタスティック」と、同じく友人で世界最強の魔術師である「ドクター・ストレンジ」に頼み、人々の、自分に関する記憶を消去してもらった。
そして、セントリーの存在は完全に消え去った。
しかし、ラフト刑務所のヴィラン集団大脱走事件の際に、セントリーは再び立ち上がる。
妻や友人たちの危機を救うため、そして世界の平和を守るため。
ちなみに、セントリーの連載が終了し、MARVELコミックに登場するのに、リアル時間で約四十年ほどかかっている。
という設定で登場したヒーローだ。
実際にはセントリーは2000年台に作られたキャラクターであり、かなり歴史は浅い。
よって、上で話したスクラルやヴォイドとの死闘のエピソードは設定上は実在しているが、実際には描かれてはいない。
分かりやすく例えると民明書房みたいなものだろうか。…余計に分かりづらいな。
能力
MARVELクラス最強の戦闘力を持つヒーロー。
それがセントリーだ。
太陽100万個の爆発に等しいパワー
この字面だけで凄まじいパワーだと分かってもらえるだろう。
まるでドラゴンボールのようだ。
また、パワーの他にも、飛行能力を持ち、宇宙でも活動可能だ。
また、エネルギーを使ったエネルギーブラストも当然のごとく標準装備し、他にもいろんなことが出来る。
まさに「もうこいつ一人だけでいいんじゃないか」クラスの強さを持っている。
しかし、セントリーには重大な欠点がある。それがヴォイドだ。
心の奥に潜んでいるセントリーの暗黒面であり、一度ヴォイドが表に出ると、一気に地球規模のピンチに陥る。
アベンジャーズとX-メンが束になっても蹴散らす強さ。あと地味にキャプテン・アメリカが大変なことになっている。
そのため、常にヴォイドを抑えこまないといけないので、精神を病んでしまっている。
そのため、作品の都合上フルパワーで活躍することが殆どできないという、強すぎるキャラクターの宿命を背負っている。
コマ真ん中で尋常じゃない目つきをしているボブと呼ばれる人がセントリーです。
分かりやすくたとえるなら、セントリーは精神が弱いスーパーマンである。
もともとただの学生が急にスーパーヒーローになった上に暗黒面が身体の中にいるのだからこうなってしまうのはしかたがないけど。
おすすめコミック
セントリーは設定上は40年位前から活躍していたが、実際には2000年台に登場したヒーローなので、アイアンマンやキャプテン・アメリカといった古参中の古参ヒーローと比べれば、まだアメコミ初心者にも優しいヒーローだ。
初登場した「ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト」も、セントリーがなんで忘れ去られてたかを紹介している「ニューアベンジャーズ:セントリー」も翻訳されているのでどんなキャラなのかはここで知ろう。
また、ハルクとのバトルが見たい場合は「ワールド・ウォー・ハルク」がおすすめ。
こちらはやはり作品の都合上出番が終盤しか無いが、それでもセントリーの規格外の強さがはっきりと分かるぞ。
具体的に言えば、ブチ切れたハルクが地球のヒーロー相手に大暴れするのだが、その際にアイアンマンを始めとする最強クラスのヒーローがほぼ一撃でぶちのめされていく中、互角に渡り合っている。
なんでハルクがブチ切れているのかはコミックを読もう。そりゃキレるわと思うことまちがいなしだ。
セントリー以外にも、「ゴーストライダー」がハルクと互角に戦っていたが、こちらはハルクがブチ切れた理由を知り「そりゃキレるわ(意訳)」的なことを言い、戦う理由がないとして戦闘を放棄した。
でもこのエピソードは翻訳カットされているので読むことは出来ない。
ちなみにこの時期、キャプテンアメリカとマイティ・ソーは戦死しているのでわりかし何とかしてくれそうなヒーローは少なかった。
ネタバレ注意
ここで紹介するのは、セントリーの重大な秘密だ。
でもこの秘密は、は2014年12月現在まだ翻訳されてはいないが、たぶん近いうちに翻訳されそうなエピソードのため、反転しなければ読めない仕様にさせて頂く。
ネットで調べれば簡単にわかるのだが、やはりネタバレを嫌う人がいるかもしれないので、注意していただきたい。
ネタバレを気にせず知りたいのであれば、↓を反転して読んで下さい。
セントリーの正体は、実はヴォイドであり、セントリーこそがヴォイドに芽生えた僅かな善の心だったのだ。
つまり、セントリーの中にヴォイドが居るのではなく、ヴォイドの中にセントリーが居るのだ。
また、ヴォイドの正体でもあるロバートは薬物中毒者であり、薬を求めて研究所に侵入して、血清を飲んでしまったのだ。
その結果、スーパーパワーを得たロバートは、ヴォイドになってしまった。
しかし、小さな善の心が芽生え、セントリーになった。
そんなヴォイドの末路は、自分の正体に絶望し、後悔と自責の念からか、自ら死を選ぶのだが、事の顛末は翻訳版を買って欲しいので割愛する。翻訳されればだけど。
ネタバレここまで。
何にせよ正しい事がある。
ヴォイドとなったロバートはたしかに悪だが、セントリーになったロバートは、紛れも無く正しいヒーローの心を持っていたのだ。
闇に怯えながらもヒーローであろうとしたセントリー。
そして、1960年台から活躍し、何度も世界を救い、ヒーローたちに愛された男であるということに、かわりはないのだ。
設定上ではだけど。