アメコミキャラクター紹介第12回:Dr.ドゥーム
もちろん吹き替えで見てます。一日1エピソード。このレビューだけでも120日分は稼げるが、この面白さを表現し切るのは難しいので断念だ。
それはそうと今日もMARVELヴィランを紹介だ。
今回紹介するヴィランは、「Dr.ドゥーム」だ。
オリジン
Dr.ドゥームは、アメコミ初のヒーロー戦隊物「ファンタスティック・フォー」に出てくるヴィランであり、最大の宿敵として立ちはだかっている。
ラトヴェリア王朝の末裔にして魔女の母親を持つ「ヴィクター・フォン・ドゥーム」は、迫害により両親を失った。
復讐をするべく、ヴィクターは科学技術の習得に加え、母の遺品の魔術に用いる器具を使い、魔術をも習得した。
そして、傲慢だが恐るべき才能と力を持つ男に成長したドゥームは、さらなる知識の習得を求め、アメリカの大学で研究と勉強を始める。
そこで、ドゥームが後に戦い続けることとなる「ミスターファンタスティック」こと、リード・リチャーズと知り合うことになる。
その後、霊界との交信するべく研究を続け、実現すべく実験を行おうとしたが、それを見たリードは、計算ミスを指摘し、失敗すると警告をした。
しかし、傲慢なヴィクターは自分に失敗などあるはずがないと、リードの警告を無視して、実験を強行した。
結果、実験は失敗し、爆発事故をおこしてしまった。
その結果、顔に大怪我を負った上に、危険な実験をしたということで退学を言い渡される。
その後、世界を放浪し続けたヴィクターは、チベットにたどり着いた。チベット僧のもとで荒行を積み、さらなる強力な魔法を修得する。
持ち前の才能と野心により、ヴィクターはあっという間に魔法を極め、チベット僧のボスとなった。
そして、自分を大学より追い出した連中にも復讐をするべしと、今や手下になったチベット僧に鋼鉄の鎧と仮面を作らせた。
これが、Dr.ドゥーム誕生の瞬間である。
顔の傷を仮面で隠し、死神を模したフードを被り、リードを始め、様々に自分に災難を与えたものを復讐するため、ドゥームはヴィランとしての活動を開始する。
まず、亡国ラトヴェリアを再建、莫大な権力と財力を手に入れた。
次に、忠実にして強力な兵士「ドゥームボット」を作り、兵力を増強。
そして、善政を敷き、国を富ませ、富国強兵を実現(エピソードによって圧政をしいている場合もありと、ここらへんは結構いい加減)。
その結果、Dr.ドゥームはヴィランの中でも、トップクラスの力を持つスーパーヴィランとして君臨することになる。
全てはリードへの復讐のために。
この表紙はイメージ映像です。だけど実際にこれくらい強い。
能力
科学と魔法のハイブリッド。それがドゥームの能力だ。
ビームやバリア、テレポートなど、様々な化学兵器を備えた鎧と、破壊力に特化した魔法を使い、リードたちを苦しめる。
魔法と科学力だけのモヤシかと思えば、格闘技脳も優れており、装備なしでもライオンを仕留めることができる。
対戦相手はファンタスティック・フォー1の怪力を誇るザ・シング。ぶっきらぼうだけどすごくいい人。
それに加え、ラトヴェリア国王という巨大な権力も、ドゥームの強みだ。
具体的にいえば、アメリカの法律により逮捕することが出来ないのである。
戦闘力、科学力、財力、権力、そして魔力。全てにおいて高レベルな完璧超人であり、非常にかっこいい。
そして、ドゥームの使役する「ドゥームボット」は、それぞれが強力な兵器を装備したロボットであり、並の兵士では到底勝ち目がないほど強い。
しかも、姿がドゥームそっくりだ。
作中でも自分の手下に「何考えてるんだ(意訳)」とまで言わしめたドゥームのセンスが光る。
また、他のヴィランにも協力していることもあり、様々な装置の開発を依頼されることもある。
めっちゃ上から目線で小馬鹿にしつつもきちんと仕事はこなすので信頼はされている。
また、ただの悪党ではないというところも、ドゥームの魅力だ。
世界的な危機にはヒーローと協力したり、リードの妻でもあり、スーパーヒロイン「インビジブルウーマン」でもあるスーザンのお産の手伝いをしたり、その結果生まれてきた子供には優しかったりと、実はいい人なんじゃと思わせる場面は多い。
Did 9/11 happen in DC/Marvel and if so, how? - Gen. Discussion - Comic Vineより、911事件で涙を流すドゥーム。
そんなこんなでアメリカではかなり人気の高いヴィランであり、過去に行われた人気ヴィランのランキングでは常にトップ10位内に食い込んでいる。
ダースベイダーと同じくらい人気といえばその人気っぷりがわかると思われる。
僕も大好きだ。
悪魔博士として
ドゥームの知名度は、日本の一部でもかなり高い。
ゲームでは強キャラとして知られているし、アニメ版では名古屋弁を喋るヴィランとして有名だ。
1968年にアメリカで公開されたアニメ「ファンタスティック・フォー」が、1969年に、日本でも吹き替え放送された。
その時のタイトルは「宇宙忍者ゴームズ」である。
名前の由来は、主人公のリードがゴムのように手足が伸びる能力の持ち主に加え、ホームズのように頭がいいことから、ゴムとホームズを組み合わせ、ゴームズとなった。
で、肝心のアニメだが、声優さんによる吹き替えの効果もあり、素晴らしきネタアニメとして知名度が高い。
特に人気なのがドゥームだ。
作中では悪魔博士と紹介されており、本名が「アクマ・ユメノアール」とギャグのような名前になっている。
そして問題は吹き替えだ。
声優に俳優の南利明氏を起用したためか、名古屋弁バリバリで喋る。
主な悪魔博士のセリフ一部
「この光線銃はよ、おめえらの力をチュ~っと吸い取って、ほんで、おめえらはただのベラベラの人間になるだけだ」
「でもよ、今日のところは見本だで、サンプルだで、造船所だけにしておく」
「おろろんちょちょぱ~」
なお、南利明氏は「ハヤシもあるでよ」のキャッチフレーズで有名な人である。あとはドラゴンズの応援歌を歌ったこともあるぞ。
やっぱりというか当然というか、DVD化はしていない。
カートゥーンネットワークで再放送されたが今では視聴が不可能である。
もしかしたらまた再放送される可能性はわずかながらに存在する。
かなり低確率だけど。
しかし、悪魔博士で検索すれば2014年11月現在ならYouTubeでその勇姿を見ることができるので、興味があるなら是非見てみよう。
原作で凄い好きになった人にとっては、結構ショッキングなドゥームが拝めるぞ。
僕は楽しく見れました。
おすすめコミック
ファンタスティック・フォーのヴィランとして登場したが、人気が高いため結構いろんな作品に登場しているし、翻訳版でも結構見かけることが多い。
X-メンを始めとした、様々なヒーローが活躍するクロスオーバー作品「オンスロート」では、ヒーローに協力する傍ら野望のために暗躍するドゥームが見れる。結果的に失敗に終わって死ぬことになったけど。
と、今回写真として使用している「ロード・トゥ・シビルウォー」でもファンタスティック・フォーを圧倒しているドゥームの活躍が見れるぞ。
いきなり回想で地獄にドゥームが居るというわけのわからないシーンだが、注釈分で補完できるし大して問題にならない。
しかし、現在入手が困難なため、万単位の値段がつくプレミア本なのが欠点だ。