お勧めアメコミ紹介第21回:アメリカン・スプレンダー
漫画のジャンルの一つに「日常系」と言われるものがある。
有名なところではあずまんが大王とからき☆すたとかが当てはまるのかな。
つまり、バトルも未来から来たロボットとか異世界の血沸き肉踊るような冒険活劇とかが一切ない、普通に出掛けて生活をおくるだけのジャンルのことだ。
日本では基本そういった日常マンガは女子高生や女子中学生が主役だが、今回紹介する日常系漫画の主役はおっさんだ。
というわけで紹介しよう。「アメリカン・スプレンダー」だ。
なお、今回の本は地元の図書館で発見し、借りたものだ。
そのため、図書館名とバーコード部分は塗りつぶしているのであしからず。
大まかなあらすじ
アメリカン・スプレンダーは、作者であるハービー・ピーカーの日常を綴った物語だ。
以上。
本当にこれだけなんだよ。
そこにはヒーローもヴィランも存在しない。
作者のハービー・ピーカー氏の日常が描かれている。
例えば冒頭では自分と同じ名前の人間を電話帳で発見したエピソードから始まったとおもいきや、次のエピソードは離婚したのち、本作を書き始めるお話になったりする。
なお、本作もアメコミの例に漏れず様々な人が絵を書いているが、中でも「ロバート・クラム」氏ははこの作品において多大な貢献をしている。
と、名前を言っても殆どの人が殆どの人が知らないだろうから簡単に説明すると、アンダーグラウンド・コミックス(自費出版及び小規模出版社から刊行された漫画のこと)界の巨匠と言われており、現在も活躍している漫画家である。
昔の洋楽とかが好きな人ならば、CDのジャケットとかでこの人の絵を見たことがあるかもしれない。
本作の表紙のような泥臭いというかなんというか、個性的で力強いタッチの絵がすごく特徴的なので見たことあるかもと思った人もいると思う。
閑話休題。
この本は、作中のエピソードでも描かれているように、ハービー・ピーカー氏が当時(1970年代)のアメコミの新ジャンルを開拓しようと試行錯誤した末、日常の話を漫画にしようと思いつき、それを友人であったクラム氏に相談し、イラストを依頼したことで誕生した。
今でこそ日本では様々な美少女が4コマであれこれやってる日常マンガだが、当時ではこういったジャンルは斬新であり、一部でカルト的な人気を巻き起こしたそうだ。
あくまで個人的意見だが大人気ではなくカルト人気なのは、やはりなんだかんだ言ってもアンダーグラウンド・コミックだったからなのではないだろうか。
日本に例えるなら同人誌やらあまり聞いたことのない出版社からでているようなものであり、ネットもない時代だったのでよっぽどディープな世界だったのではないだろうか。
まあ当時のことあまり詳しくないからおもいっきり的はずれな意見かもしれないけど。
ただひたすら描かれる日常
この作品は、とにかく日常が描かれている。
コミックが売れなくて悩んでいるお話。
靴を買うお話。
離婚したお話、
再婚したお話。
とにかく様々だ。
そして、何より特筆すべきは「セリフ量の多さ」だ。
イヤもうマジで今まで読んだアメコミの中ではぶっちぎりにセリフ量が多かったぞ。
↓にその一部を紹介しよう。
流石に普段のサイズだとただの黒いごちゃごちゃにしか見えなかったからサイズを大きくしたが、ほんともうこのエピソードは4ページほどしか無いのに読むのにえらい時間がかかった。
もし英語版を渡されて「翻訳しろ」なんて言われたらふざけんなって言いたくなるくらいだろうな。
もちろん全エピソードがこんな文字量ではないが、それでもかなり多い。
しかし、それでもげんなりすることなく読めたのは、なかなか面白いからだ。
そう、ただの日常マンガなのにこの作品は面白いのだ。
しかし、スリルもサスペンスもない単なる日常モノなので、そういったものを期待しているならこの本はお薦めできない。
感想
よつばや隣りに住む綾瀬家はおろか、やんだすらでてこないよつばと!のような作品。
といったところか。
めちゃくちゃけなしているように思えるかもしれないが、もちろんそんなつもりは毛頭ない。
よつばと!の世界には可愛い女の子がいる。よつばが起こすハプニングや日常がある。
しかし、そんなものはこの作品には存在しない。
そこにあるのは作者であるハービー・ピーカー氏の本当に他愛もない日常だ。
何もすること無いから寝て、気が付いたら翌朝になってて、いろいろ落ち込んだからマスかいてすっきりしたりと、おしゃれな要素が一切ない。
日本よ、これが日常系だと言わんばかりの日常モノである。
しかし、それでもこの作品のタイトルは「アメリカン・スプレンダー」なのだ。
スプレンダーとは、輝きとか、華麗だとか、堂々としたという意味である。
はたから見たら冴えない人生に見えるかもしれないが、それでも、ハービー・ピーカー氏の少しだけ波乱が起きることもごくたまにある日常や、様々な思い出、出会い、別れがあり、それが一冊の本になったのだ。
そして、満足した人生を送っているハービー氏はとてもスプレンダーな人生を送っているのではないだろうか。
…最後なんかいいこと言おうとして壮絶にスベった気がする。
なお、この作品はなんと映画化もしている。
吹き替え版もでているらしいが、2015年11月現在まだ見てないので何もコメントは出来ない。
アメコミを読みに行こう!アメコミカフェ&バー:CROSSOVER
当ブログはなんとか一周年を迎えた。
先日だけど。
何か書こうかなとは思っていたが風邪でだるいわ書くのめんどくさいわで結局何もせずに当ブログは一周年を迎えたわけだ。
流石にこれはいかんということで、今回はブログ一周年を祝うべく、なにか特別なことをしようかと考えた結果、2015年10月31日にオープンしたアメコミカフェ&バー「CROSSOVER」のレポートを書くことにした。
というわけで特別編。CROSSOVERのレポートを兼ねた本日一日の振り返りをどうぞ。
なお、今回使っている写真はCROSSOVERさんに許可を得て撮影、掲載をしています。
お忙しい中丁寧な応対をしていただき、本当にありがとうございました。
日本橋のビルの7階に
日本橋の駅を降り、戎橋(えびすばし)を超えたところに、そのビルはあった。
女性に声をかけまくる背の低いおっさんを尻目に、僕はスマホで住所を確認しながら探し続けた。
大阪市中央区宗右衛門町3-8にある、宗右衛門町ギャラクシービル。
布がかけられていたビルの麓には、アメコミ調の看板が置かれていた。
ビル内部は薄暗く、エレベーターは少し狭め。
郵便配達の兄ちゃんと一緒に上へ上へと登っていく。
店は七階にあるのだが、エレベーターは6階までしかない。
6階で降り、階段を登ると、またも同じ看板が目に映る。
階段を登り、少し狭めの道を奥へ奥へと進んでいくと、賑やかな声が聞こえてきた。
そこが、アメコミカフェ&バー:CROSSOVERだった。
店の中
店の中をひとことで言うと、シャレオツだった。
少し狭めで、テーブルがたしか3つ程度(ここら辺よく覚えてない)とカウンター席。
そしてカウンターには様々なお酒が置いてあり、壁にはアメコミの本棚がずっしりとした存在感を示している。
カウンター席を撮るのを忘れていた。どうしても知りたかったら自分の目で確かめてほしい。
店内にはお客さんと従業員さんがいて、気さくにアメコミのお話をしていた。
席は開いていたのでテーブル席に座る。
「デアデビル:ボーンアゲイン」を手に取り、ページをめくる。
店内ではBGMが流れており、ナット・キング・コールの「アンフォゲッタブル」が流れていた。
映画「ウォッチメン」の挿入歌の一つだ。
その後も色々なアメコミ映画の挿入歌が流れてきて、映画のファンなら思わずにやりとするような気分を味わった。
フード&カクテル
今回ここに来たのは、実はアメコミを読むことよりも食事を摂ることを優先していた。
朝から何も食っていなかったからだ。
というわけで、何か飲み食いをすることに。
メニューを見せてもらうと、さすがアメコミカフェ&バー、メニューがアメコミヒーローやヴィラン関連のメニューになっている。
しかもマーベルとDCに分けており、探したいヒーロー関連のメニューがすぐに分かる。
わかるのだが、具体的にどんなメニューなのかいまいちわかりづらい。
タートルズピザやバットマンパスタ、ヴェノムポテトなど、アメコミファンには大体想像はつくようなものもあるが、あまり詳しくない人にとっては未知の領域といえる。
これは店員さんに聞けばどんなメニューなのかというのはわかるが、個人的にタートルズピザはテレ東版タートルズのようなチョコチップやら何やらをトッピングしたものを連想してしまう。もちろんそんなことはないだろうが。
いろいろ気になるメニューは多いが、とにかく軽く食べてみようということで、マーベルヒーローのカクテルと、ヴィランのおつまみを頼むことにした。
というわけで、今回注文したメニューは「キャプテン・アメリカ」と「ヴェノムポテト」だ。
待つこと数分、まずはカクテルがやってきた。
カクテル「キャプテン・アメリカ」。ちなみに本日注文する人がけっこう多かったらしい。
「キャプテン・アメリカ」を頼む際に、すっきりした味にするか甘めにするかと聞かれたが、今回はすっきりした味をチョイス。
本来はウォッカベースのカクテルらしいのだが、今回僕はバイクだったので、ノンアルコールのカクテルにしてもらった。
なお、ノンアルコールのカクテルは事前に申告すれば作ってくれるぞ。
バーテンさんの作ったカクテルを飲むのなんざかれこれ7年ぶりだ。
というわけでゆっくりと飲む。
すっきりした味わいに、柑橘類特有のほんのりとした苦味を少し感じるが、さわやか~な味だ。美味い。
正直アルコール入りで飲みたかったぞ。
なお、レシピはネタバレを避けるため、言うのは控えておこう。
僕は不正解だった。
次に、ヴェノムポテトがテーブルに置かれた。
「シンビオートをイメージしました」とのこと。揚げたてで熱かった。
まあこの光沢で何がかけられているかはだいたいお察しだろうが、ソースの正体はあえてノーコメントで。
僕の写真じゃわからないと思うが、割とボリュームが有り、二人で分けて食べても量的にはなかなかいい塩梅かもしれない。
出来上がりに少々時間がかかっていたが、揚げたてを熱いまま食べれるのが嬉しかったね。
ポテトにソースを絡め、食べる。これも美味い。
このブログ基本的に何でもかんでも褒めてばっかりだけど本当に美味いんだこれ。
ソースの量は結構多いのでソースが足りないなんてことになることはほぼ無いだろう。
ちなみに、「カーネイジポテト」もメニューに含まれており、赤いソースをかけているそうだ。
料金
※2015年11月11日修正
CROSSOVERでは、基本料金はチャージ料+ワンドリンクとなっているそうだ。
今回はカフェでの利用だったのでチャージ料の300円+料理とカクテル代だったが、安く済ませようと思えば300円とドリンクもしくはフードメニューのみだけで楽しむこともできる。
夜になるとカフェではなくバーになり、チャージ料金も少し割高になるが、スクリーンを使って何かをすることもあるらしく、楽しませる工夫は凝らしてあるようだ。
いつか夜のCROSSOVERにも行ってみたいものだ。
感想
実に良い所だった。
なんといっても大阪にできたのが最高だね。
家からは片道400円位かかるので気軽には寄れないが、近くに行く際にはまたぜひ立ち寄っていろんなメニューを試しつつアメコミを読みたい。
実は今回店によったあと、映画を見に行く予定があり、一時間程度で御暇してしまったので、あまり細部まで見ていない。
次回行くときはもっとじっくりゆっくり見てみたいものだ。
今度はネタ探しではなく、ただ純粋に楽しむお客さんとして。
トイレがどーのこーのとお客さんが話していた気がする。一体どんなアメイジングなトイレだったのか。
なお、今回見た映画はギャラクシー街道だった。
感想を書く気はない。
うちはアメコミブログだ。
あえて言うなら最近見たファンタスティック・フォーのほうが好きだった。
ACBDと比較
ただの感想文を書くだけではアレなので、アメコミ情報ブログらしいことをやってみよう。
というわけで、今回は日本にあるアメコミ喫茶「ACBD」と、アメコミカフェ&バー「CROSSOVER」、2つのアメコミ専門喫茶店の比較を行ってみたぞ。
なお、ACBDについてはこちらをどうぞ。
蔵書量
やはり店の広さも関係しているのだろう。これはACBDの方が優れていた。
ACBDは「え!?こんなのもあるの!?」と言うほどのレアな本まで取り揃えられており、アメコミマニアにとってはまさに宝の山といえる。
CROSSOVERももちろん最近の本はもとより結構珍しい本も見受けられたが、それでもやや少なめといった感じがした。
だが、少なめと言っても、一ヶ月ほど通った程度じゃ全部読破するのは無理なほどのビッグボリュームなので満足すること請け合いだ。
メニュー
これはCROSSOVERの圧勝だろう。
ACBDでは数十円でジュース一杯と非常にお安い値段だが、喫茶店らしさといえばそれくらいである一方、CROSSOVERでは軽食からカクテルまで何でも取り揃えており、本以外にもお楽しみの要素が満載だ。
まあ、若干高く付いてしまい財布が軽くなるかもしれないが、そこら辺は自分の欲を抑えよう。
なお、CROSSOVERで最も一番安いメニューは「アントマンの角砂糖(100円)」である。
「やす~い!」と思っている人は冷静になってほしい。角砂糖だぞ。ファミレスでスティックシュガーが一本100円だったらと考えてみるんだ。
まあ今回頼んでないのでどんな角砂糖が出てくるのかはわからないので、もしかしたらすごい角砂糖なのかもしれないけど。
真相は誰か別の人に頼むので是非頼んでレポートしてほしい。
店の雰囲気
どちらも一回しか行ったこと無いので僕自身のコメントに信憑性がないことを前もって言っておこう。
その一回に限った店の印象だが、ACBDは静かな場所で静かに楽しむというイメージが有り、CROSSOVERは店員さんとたまに話したりしてワイワイ楽しむというイメージが有る。
これは東京、大阪の県民性(都民性、府民性か?)も関係しているのかもしれないね。
しかし、ACBDでもイベントが催されているし、CROSSOVERでも今後どういうふうに店が発展していくのかというのは未知数だ。
あえて言うなら、ACBDはさわやかな感じ、CROSSOVERはアダルティな感じといった所か。
とまあ、簡単ながら比較をしてみた。
言えることはただ一つ。
アメコミファンにはどちらも魅力的な場所なので、東京に行った時はACBDを、大阪に来た時はCROSSOVERを利用してみてはいかがだろうか。
ということだ。
以上、一周年記念企画。アメコミカフェ&バー:CROSSOVERのレポートでした。
いつまで続くかわからないブログですが、今後とも宜しくお願いします。
お勧めアメコミ紹介第20回:アイデンティティ・ウォー:デッドプール/スパイダーマン/ハルク
さて、残すところ今回含めてあと三回のデップー特集だが、もたもたしてる間にも続々とデッドプールの新刊が発表され続けている。
歴代大統領のゾンビと一線おっぱじめる「デッドプールVOL.1:デッド・プレジデント」をはじめ、ひと月に一冊ペースで刊行されているので正直このペースで記事を描いていたらアメコミ情報ブログではなくデップー情報ブログになりかねない。
よって、ひとまずあと三回ほどでデップー特集はひとまず終わりたいと思う。
いい加減キャラ紹介も再開したいし他にも紹介するべき本やシリーズはたくさんあるしね。
というわけでここから本題。本の紹介だ。
今回紹介する本は「アイデンティティ・ウォー:デッドプール/スパイダーマン/ハルク」である。
どうでもいいが、海外では /(スラッシュ)は、とある同人用語のようなものなんだってさ。
大まかなあらすじ
研究所「ホライゾン・ラボ」に、強盗の一味が忍び込んでいた。
その一味の中には雇われていたデッドプールも含まれていた。
狙いは、研究所においてある一種のワープ装置である。
子のワープ装置は、いわゆるパラレルワールドに行くための装置なのだが、まだ実験段階であり、まともな人間なら脳が破壊されてしまうというとんでもない代物だった。
そこで、デッドプールである。
強盗団の真の目的は、再生能力を持つデッドプールを使って大儲けできる世界を探し、そこにデッドプールを送り込むという微妙に回りくどい手段であった。
しかし、運良く潜り込めたのが強盗団の運の尽きであった。
研究所には研究員として雇われているピーター・パーカーことスパイダーマンと、臨時顧問として雇われているブルース・バナーことハルクが夜勤で研究所内にいた。
楽しそうに働くピーター。ヒーローも楽ではないのだ。
ハルクにスパイディにデッドプール。
もちろんそんな三人がいたら研究所内が騒動になるのは目に見えているわけで、あっという間に大騒動が巻き起こる。
そして、なんやかんやあって三人はワープ装置の作動に巻き込まれてしまうのであった。
お約束っちゃあお約束な展開である。
そんな三人のたどり着いた異世界は、現実の世界とはまったく違った世界となっていた。
スパイダーマンは、この世界では世界最強のヒーロー「アメイジング・スパイダー」として君臨し、大富豪となっており、誰からも尊敬され、ヴィランからは恐れられているまさにヒーローの中のヒーローとして君臨していた。
しかも、ベンおじさんまで生きている。
まさにピーターにとって夢の様な素晴らしい世界がそこにあったのだ。
一方、ブルース・バナーは、なんと魔術師になっていた。
至高の魔術師であるソーサラースプリームの称号を「ドクター・ストレンジ」から受け継ぎ、自分のハルクとしての力を修行により魔界に切り離したブルースは、穏やかな人生を満喫していた。
そして、デッドプールは、相変わらずだった。
まさに理想のような世界だったが、もちろんコミックの流れ的にそんな展開がずっと続くわけではない。
この並行世界には、様々な事実が隠されていたのだった。
結果、ピーターはこっちの世界に行ってもやっぱり曇ることになった。
そして、ハルクはなんかすごいことになっていた。
そして、デッドプールの方は、さらに意外なことになった。
果たして、三人は元の世界に戻れるのか、そして、この世界の隠された真実とは一体何なのか。
それは、コミックを買って確かめよう。
感想
内容はコメディありシリアスありとギャグ一辺倒じゃないのがこのお話のポイント。そしてやっぱりスパイディが可哀想になってくるね。
内容はなかなか面白いし、ハルクが活躍するのも見てて楽しい。
きちんと三人に見せ場があり、どのヒーローのファンでも嬉しくなるのもグッドだ。
お値段も二千円以内で買えるし三人のファンなら買って損はないと思う。
というか非常におすすめできるぞ。
お勧めアメコミ紹介第19回:シビルウォー:ケーブル&デッドプール
一週間ほど更新が開いてしまい誠に申し訳ない。
いろいろ忙しかったんです。
というわけで今回お送りするデッドプール特集第6弾の紹介と行こう。
今回紹介するのは通販限定の本「X-MENユニバース:シビルウォー」に掲載されている「デッドプール&ケーブル」だ。
今回は作品が短いうえに久々に書くので紹介も短めに済ませよう。
大まかなストーリー
シビルウォー勃発により、ヒーローはアイアンマン率いる「ヒーロー登録制賛成派」と、キャプテン・アメリカ率いる「登録制反対派」に分かれた。
そんな中デッドプールは、反対派のヒーローを狩ることで名を売り、政府に雇われようとたくらんだ。
そして、3流ヒーローの集いであるヒーローチーム「グレートレイクス・チャンピオンズ」を襲撃した結果、返り討ちにあった。
ちなみにこの赤いマスク被った人がリーダーの「Mrイモータル」である。不死身だが腕っぷしが弱く、不死身以外取り柄がない。
返り討ちにあったあげく、グレートレイクス・チャンピオンズはとっくの昔に登録済みだったので逆に警察に引き渡されそうになるデッドプールだったが、国からのエージェントがデッドプールをスカウトにやってくる。
狂ってはいるが腕が立つことに変わりはないので積極的にヒーローを狩ろうとする優秀な人材はほしかったのだろう。
国に雇われ浮かれ気分で自宅に戻り、早速誰を狩ろうかなんて考えているデッドプールの前に、親友であるミュータントの「ケーブル」がやってくる。
ヒーローを狩ろうとするデッドプールを止めるでもなく、ケーブルは一人、キャプテンアメリカのもとへと向かう。
ケーブルとキャップはどんな会話をしたのかについてはぜひコミックを狩って確かめよう。
一方デッドプールは反対派のヒーローであるデアデビルの居場所を突き止め、捕まえようと意気込んでいた。
なお、映画化も個人誌も実現した。おめでとう。映画は2016年だけど。
が、案の定失敗する。
乗り込んだ先にはデアデビルはいたが、ほかにも大勢のヒーローが待ち構えていたのだった。
ガムテープでデッドプールを簀巻きにし、放置するキャップたちだったが、そこにケーブルが現れる。
そして、デッドプールを引き連れてテレポートした先は、ホワイトハウスだった。
未来人であるケーブルはこのシビルウォーの行き着く先を大統領に警告しに来たのだ。
長時間簀巻きにされていたデップーだ。
そして、説得が無駄となったばかりか、大統領はデッドプールにケーブル逮捕の命令を下す。
はたして、デッドプールはケーブルを捕まえることはできるのだろうか。
本人はノリノリで捕まえる気だけど。
というのが大まかなあらすじというかだいたいのストーリーだ。
今回ほぼ8割がたストーリーを紹介してしまったが許してほしい。
この本いつ売り切れるかわからないからするだけしとこうと思ったんだ。
感想
シビルウォーというMARVEL一大イベントでデッドプールは何をしていたかというお話を書いたこの1作。
面白いがとにかく短い。
大体70ページくらいしか無いのでボリュームはかなり少ないと言って良い。
そして、この70ページ分のためにお金を払うなら、もっと他のデッドプール主役の作品を買ったほうが面白い話は多いし、ボリュームたっぷり楽しめる。
以前紹介したキルズ・マーベルユニバースよりも初心者にはオススメできない作品といえるだろう。
そもそも、この本のメインはX―MENであり、デッドプールはあくまでおまけ程度のものだ。
つまり、もっとディープに楽しみたいという人にしかおすすめできない一冊となっている。
それでもほしいという人は、是非通販で購入しよう。
↓から購入することができるぞ。
なお、売り切れたら再販される可能性は無いに等しくなるので注意だ。
このシリーズはどれも面白いので改めて紹介したいな。
紹介する気がまだ来年以降残ってたらだけど。
現状のようなもの
今週は更新ができそうにありません
申し訳ない
オススメアメコミ紹介第18回:デッドプール:スーサイド・キングス
さて、今週もお届けするデップー週間。
今回紹介するのは「デッドプール:スーサイド・キングス」だ。
なお、スーサイドとは「自殺」という意味だ。
大まかなストーリー
今日も今日とて傭兵業に精を出そうとするデッドプールだが、ある日、購読している雑誌「月間特殊部隊」にて「本年度の傭兵大賞」という広告を目にする。
賞金につられてのこのこと会場までやってきたデッドプールだったが、案の定罠だった。
しかし、そこは凄腕の傭兵デッドプール、あっさり刺客を返り討ちにする。
この一件はコンラッドがデッドプールを雇うために用意されたものだったのだ。
コンラッドはとあるヤクザに借金をしてしまい、それが膨れ上がって返済不可能になってしまったので踏み倒すためにデッドプールに胴元の暗殺を依頼しようとしていたのだ。
いいところのボンなので払う金はあったため、100万ドルで仕事を引き受けたデッドプールは、早速胴元をぶっ殺すために胴元のいるマンションに向かった。
だが、これも罠だった
マンションごとふっとばされるも、当然のごとく無事だったデッドプールはコンラッドのもとに向かうが、すでにもぬけの殻であり、それどころかマンションを爆破したテロリストとして追われるハメになってしまった。
疑いを晴らすため、そしてナメたマネしたコンラッドをぶっ殺すために行動を始めるデッドプール。
しかし、そんなデッドプールを追っているのは、警察やFBIだけではなかった。
正義のためなら人殺しも辞さないヒーロー、「パニッシャー」もデッドプールを追跡し始める。
更には「デアデビル」や「スパイダーマン」も事件に巻き込まれ、やがてデッドプールは黒幕を突き止める。
果たして、デッドプールはこの自体をどう乗り越えるのか。
というのが大まかなストーリーだ。
ストリート系ヒーロー大暴れ
彼らは皆世界を救うヒーローというよりも、地域密着型ヒーローだ。
そんなヒーローたちがこのお話の中では大活躍をする。
特にパニッシャーはとことん大暴れだ。
何しろ相手は不死身で知られている傭兵であり、パニッシャーは殺すことに何のためらいもない男。
電話を逆探知してピザ屋に変装して後ろから射殺しようとしたり、何気なくドアを開けたらいきなり斬りつけてきたりと執拗かつ容赦が全く無い。
更にはヴィランの武器を活用して殺しにかかるなど、情けという言葉が一文字も存在しないパニッシャーは見ててスカッとするほど徹底した殺し屋ぶりだ。
ドクター・オクトパスの触手アーム。なお、これは復元したもので本人のものではない。
もちろん、デアデビルもスパイディもそれぞれ大活躍だ。
デアデビルはハードボイルドでかっこいいし、スパイディは相変わらず軽口を言う。
彼らがどんな形でデッドプールに協力するのか、それはコミックスを買って確かめよう。
短編ストーリー
本作には、もう一つのエピソードが収録されている。
それが「ゲームズ・オブ・デス」だ。
こちらは本作とはまったく関係のないエピソードだ。
大まかなあらすじを言うと、とある大富豪のドラ息子を探すため、アングラ番組に返送して参加することになったデッドプールのお話だ。
もちろんまともな番組ではなく、参加者の殆どが死ぬ番組だ。
こちらも本作に劣らずかなり残酷描写が多めだ。
クビが吹っ飛び、のこぎりで真っ二つになり、火炎放射であぶられたりもする。
だが、コミカルに描かれているのでそこまでグロくはない。
果たして、デッドプールは依頼を完遂できるのか、コミックを買って確かめよう。
感想
今作はデッドプール翻訳本第二回として発売された本だ。
で、感想だが、面白い。
いろんなヒーローが出てくるのが嬉しいし、デップーらしくふざけながらも決めるときは決めてくれる。
デッドプールが好きなら是非読んでおきたい一冊とも言える。
しかし、あえて不満点を言うとするならば、アメリカのテレビ番組やスポーツチームなど、その他様々な小ネタがわりかし多いので、全く詳しくなかったら小冊子の解説がなければ少しわかりにくいネタがやや多め。
逆に言えば、詳しかったらまったく問題なく楽しめるので、そうでない場合は解説小冊子は必須といえる。
なくても十分面白いが、できるだけ小冊子は無くさないように読もう。