アメコミを読もう!~アメコミ情報ブログ~

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オススメアメコミ紹介第10回:スコット・ピルグリム

思いの外オススメアメコミを紹介していなかったようで、まだ十回目だ。

しかも、そんな記念すべき十回目は正確に言えばアメコミではない。

今回紹介する漫画スコット・ピルグリムは、カナダの作家さんである「ブライアン・リー・オマリー」氏が描いた漫画だ。

しかも、氏は日本のゲームやアニメ、漫画に影響を受けたと言っており、アメコミに詳しくない人が一般的にイメージするアメコミとはやたらかけ離れている。

だが、出版元がアメリカらしいしまあアメコミということで。

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ポップなイラストが印象的

ちなみに、ジャンルは一応ラブコメだ。

しかし、我々が少年ジャンプやマガジンで読むようなラブコメとは結構価値観が違っている。

ちなみに、僕が最後に読んだラブコメ漫画はいちご100%だ。

その前に読んだのは桂正和I”S

 

あらすじ

主人公スコット・ピルグリムは、23歳でアマチュアバンドのベーシストをやっている無職という、どこにでも居るような青年だった。

そんなある日、スコットは最近付き合い始めたばかりの17歳の中国系の彼女を連れてくる。

彼女にバンドの仲間に紹介しつつ、演奏を聞かせた結果、彼女はバンドにすっかり虜になり、更にラブラブになる。

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バンド名:セックス・ボボ=ォム

このまま順風満帆に行くかと思いきや、全くそんなことはない。

ある日、スコットは夢の中で美女に出会う。

そして、その夢の中に出てきた美女そっくりの女の子「ラモーナ」が現実に現れ、一目惚れする。

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果たしてスコットの恋の行方やいかに。

というのが物語の導入だ。

一見、なんのこっちゃないただの恋愛青春物語に見えなくもない。

しかし、途中から何故か事態がおかしなことになっていく。

日本のラブコメ漫画の主人公とは一味違ったスコットは、すぐさまアプローチを仕掛け、親密になる。

そして、今付き合っている彼女をあっさりフる。

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日本よ!これがラブコメ漫画だ!というフレーズが浮かんだ。

大学卒業しても無職でバンドやってる男がバンドにハマった10代の彼女を作ったかとおもいきやあっさり捨てる。

こう書くと嫌にリアルな感じがする。

しかし、世の中そんなに甘くはない。

ある日スコットに、邪悪な元カレその1がライブ中に襲い掛かってくる。

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魔力を使い、仲間を召喚してくる元カレ1号を何とか撃退したスコット。

その後、ラモーナの口からとんでもない事実が告げられる。

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こうして、スコットと邪悪な元カレ軍団の戦いが始まった。

 

と、ここまでがあらすじだが、途中からおかしなことになっていることにお気づきだろう。

邪悪な元カレ軍団って何?それ以前になんで魔力とか召喚とかってキーワードが出てくるの?

そんなツッコミどころ満載のストーリーが挟まれるが、これはまだまだほんの序の口だ。

フラレた17歳元カノが武器を持ってラモーナに襲いかかってくるし、超能力とか普通に出てくるし、倒した元カレは何故か所持金やアイテムを残して消滅する。

挙句の果てにはなぜか1UPまででてくる。

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ちなみに取らなかったらアイテムは自然消滅する。

そしてさらに、この事態について作品内では特になんの説明もない。

普通に魔力とか超能力とかアイテムドロップとかが受け入れられているし、元カレが消滅しても特に原因は説明されない。

ちなみに、主人公は普通に腕っ節が強い。

その後も「漫画に理屈なんかいらないんだよ」と言わんばかりに不条理な展開、バトルが繰り広げられていく。

事の顛末はどうなるか?それはコミックを買って確かめよう。

 

感想

感想だが、面白い。

主人公はダメ人間なことはダメ人間だが、不快ってわけではないし、他のキャラクターも魅力的だ。

作画もシンプルだけどどこか色気を感じさせてくれるし、女の子は軒並みかわいい。

個人的にはラモーナより17歳元カノのほうが可愛く感じる。

また、作中のゲームっぽい描写も個人的には大好きだ。

ストーリーのカオス感をさらに引き立たせているッて感じだ。

少し盛り込み過ぎじゃないかなと思わなくもないけど。

で、アメコミ共通の悩みであるお値段だが、例に漏れずこちらもやはり2000円ほどする。

しかし、この本は1巻のページ数が非常に分厚い。

300ページ以上のビッグボリュームであり、読みごたえは抜群だ。

ちなみに、ヴィレッジブックス様から出版されている。

新品も漫画専門店なら割と見かける。

アメコミのヒーローには興味ないけど海外のラブコメってどんなものか知りたい人、日本のゲームや漫画が大好きな人には非常におすすめできる作品だ。

ちなみに全三巻で完結している。

 

様々なメディアミックス

このスコット・ピルグリム、なんと実写映画の他にもゲームにもなっている。

実写映画の方は2010年に公開されており、随所に原作再現がなされている。

作品の評価は割と良いが、北米では興業は失敗したそうだ。

 

ゲームのほうだが、こちらは「SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD: THE GAME」というタイトルで、PS3XBOX360のソフトとなっているアクションゲームだ。

なお、the worldは1巻の副題である。

実際にプレイしたこと無いからトレイラーを見た率直な感想を言おう。

これくにおくんシリーズのダウンタウン熱血物語じゃ…。

しかし、良く考えたらそもそも原作がゲームや漫画のパロ多めだったし、そういうコンセプトなんだろうな。

動画を見る限り、見たような動きがあったりあからさまな任天堂パロディがあったりと、ゲームファンは思わずニヤリな要素が満載そうなゲームだ。

そして何よりドットが素晴らしい!クールだ。最高だ。

僕は古い人間なので3Dよりもドットの方が好きな人間だ。

だからこそこういうドットのゲームはすごく好みだ。

やりたくなってきたじゃないか。

でもPS3XBOXも持ってないからプレイできない。

Steamで配信されないかな。