プロレス列伝第3回:「闘う悪の経営者」ビンス・マクマホン
プロレスラーが新たな団体を立ち上げ、経営者としても活動をするのはあまり珍しいことではない。
我が地元の大阪にだってスペル・デルフィンが立ち上げた大阪プロレスという団体が有り、プロレスにあまり興味が無い人でも楽しめる笑いのエンターテイメントプロレスとして好評を博している。
大阪プロレスでググると幾つか試合が見れるのでどんなものか一度見てみよう。
吉本の如く定番なネタをしつつ試合をしっかりと盛り上げてくれる。
レフェリーの松井幸則氏(DDT所属)もなかなかいい味をしているぞ。
さて、閑話休題。
ここからが本題だ。
日本では前述したとおり、プロレスラーが経営者になることがあるが、アメリカでは、レスラーでもないのにプロレスをする経営者がいる。
その名は「ビンス・マクマホン」。
アメリカ最大のプロレス団体「WWE」の最高責任者にして「悪のオーナー」と言うニックネームが付く最強最悪のレスラーだ。
ウィキペディアによると、身長191センチ、体重112キロと、超巨漢だ。
しかも、この体重112キロは、脂肪ではなく筋肉であり、2015年で70にもなろうというのに、異様に鍛え込まれた肉体をしている。
参考までに動画を
しかし、マクマホン氏の特徴はそこではない。
マクマホン氏最大の武器、それは悪のオーナーと呼ばれるにふさわしい外道ぶりだ。
最高経営者の権力を振りかざし、気に入らないレスラーに「貴様は首だ!」と言い放ったり、権力を利用してケツへのキスを強要したりとリングの上ではとにかく悪行三昧をしでかす。
参考動画:貴様は首だTOP10
強靭な肉体に、プロレス界最強の権力。そしてサウスカロライナ大学経営部卒業のインテリな頭脳の三本柱。
それが、ビンス・マクマホンの強さだ。
繰り返すが、彼はプロレスラーではなく、ただの経営者だ。それも今年70になる。
経営者として
で、気になる経営者としてだが、非常に有能だ。
具体的にいえば、教科書に名前が載るクラスの有能ぶりである。
もっとわかりやすくいえばビル・ゲイツと並ぶ程の手腕と言われている。
父親、ビンス・マクマホン・シニア氏にビジネスを学び、紆余曲折合った結果、父親からWWF(WWE以前の名称)を買い取ることになる。
なお、譲渡ではなく買取という形になったのは、親子仲があまり良くなかったかららしい。
そこから、WWFは全米進出を果たし、その手腕を発揮、様々な失敗はあったものの、それでもWWFは人気が膨れ上がり、気がつけばアメリカの最大規模のプロレス団体にまで成長していた。
そのことからマクマホン氏の有能ぶりが伺える。
が、自身が経営するアメフトのXFLリーグは大失敗に終わった。
なお、WWEという名前になったのは、世界自然保護基金(WWF)と名前が被るというクレームが来て、裁判で負けた結果である。
プロレスラーとして
レスラーとしてのマクマホン氏だが、こちらも有能だ。
前述したとおり、リングに上がるときはバリバリのヒールとして上がるため、観客からは、盛大なブーイングを浴びる。
そして、その期待にこたえるべく、とことん悪役として活躍し、観客もとことん煽る。
そして、割と無様に負ける。
その体の張りっぷりは経営者の鏡と言っても過言ではない。
中でも有名なのが「hair VS hair」だ。
どのくらい有名かというと、ウィキペディアでも個別記事が書かれるほど。
なんやかんやあった挙句、アメリカの不動産王ドナルド・トランプ氏と互いの髪の毛を賭けた代理レスラー同士によるプロレスを行うことになり、代理のレスラーが負けたので、髪の毛をリング上で全て刈られるという事態に。
もちろん観客席はこの罰ゲームに大爆笑。
結果、興業は大成功を収めた上に、スポーツメディアからは大絶賛であり、刈られた髪の毛がオークションで日本円で10万円の値段がついた。
誰だよ落札したの。
息子や娘もプロレス業界に
そんなマクマホン氏の息子や娘も、プロレス業界で働いている。
そして、やっぱりレスラーでもないのにリングで試合の経験がある。
何なんだよこの一家は。
息子であるシェイン・マクマホン氏は、以前はWWEで働いていたが、現在はユー・オンデマンドのCEOとして活躍している。
そんな息子さんは、父親に負けないくらいリングでも体を張っていた。
こちらは父親とは違い勝つこともあったが、二階くらいのフェンスから落下したりトップロープからスペイン語実況席に叩き込まれたりしている。
娘のステファニー・マクマホン氏も、現在は構成作家として働いているが、若い頃は悪役レスラーやったりベビーフェイス(善玉レスラーのこと)やったりと、WWEを盛り上げていた。
なお、二人共WWEで働いていたが、チケットのもぎりなどから始まり、下積みをきちんとこなしている。
※追記
この記事は2015年4月1日に行ったエイプリルフール企画であり、第一回と第二回は存在しません。あしからず。