オススメアメコミ紹介番外編:ニンジャスレイヤー
ドーモ、読者=サン。ミノタキです。
今回は番外編、小説の紹介だ。
今回紹介する実際面白い小説は「ニンジャスレイヤー」だ。
この作品はブラッドレー・ボンド=サンとフィリップ・N・モーゼズ=サンの二人が原作のSF小説であり、2013年に角川からコミカライズされた他、2015年にはアニメ化も決定している。
日本語訳は当初は有志による翻訳のみだったが、現在は「ダイハードテイルズ出版局」が翻訳権を取得しており、同社のメンバーを中心としたほんやくチームによりツイッター上にて無料公開されている。
なお、モーゼズ=サンは翻訳版HITMANにてエッセイを寄稿している。
◆おおまかなストーリー◆
ニンジャが出て殺す
この作品はこの一言に集約されている。
時は近未来、ネオサイタマのマルノウチ・スゴイタカイビルにてクリスマスを祝っていた「フジキド・ケンジ」は、妻のフユコと、息子のトチノキとともに突如勃発したニンジャ同士の抗争に巻き込まれてしまう。
妻子は死に、フジキドもまた死の間際に遭ったが、突如、ニンジャソウル「ナラク・ニンジャ」がフジキドに憑依した。
ナラク・ニンジャの目的、それは全ニンジャの抹殺であり、フジキドも妻子をニンジャに殺されたことにより、妻子の無念を晴らすべくニンジャに復讐を誓った。
その時、フジキドの身体は黒い装束につつまれ、口には「忍殺」と書かれたメンポが装着されていた。
こうして、フジキド・ケンジはニンジャを殺すニンジャ、「ニンジャスレイヤー」になった。
「ニンジャ、殺すべし。慈悲はない」
ニンジャスレイヤーは、今日もまたニンジャを見つけ、殺していく。
というのが基本的なストーリーだ。
ところどころ突っ込みどころがある設定だが、ストーリー自体は非常に重い。
しかし、荒唐無稽かといえば、そうではない。
ボンド=サンは日本文化の造形が深く、漢字の読み書きは勿論のこと、ショドーやチャドーを嗜んでいる実際奥ゆかしい人だ。
また、日本在住の甥からよく日本の映像資料が届いているので、いわゆる「外人が勘違いしているニッポン」の描写は少ない。
そんなリアルなニッポンに、サイバーパンクのエッセンスを加えているのが、モーゼズ=サンだ。
モーゼズ=サンは、コンピューター工学を学んでいたため、こういったSF要素の知識は高く、ニンジャスレイヤーの世界観を出すのには無くてはならない人である。
また、アニメ化に際してインタビュー時には「日本人自身が忘れていたニンジャの真実が描かれている」と、この作品のテーマを語っている。
なお、2015年1月現在、現在第3部「不滅のニンジャソウル」が翻訳されている。
◆「面白く、わかりやすい」「魅力重点な」「国語」◆
ニンジャスレイヤーの人気の秘密は、良質なストーリーだけではない。
スローリーを彩る魅力的なキャラクターと、翻訳チームによる日本語訳が、実際秀逸だからだ。
読んだことのない人に、ニンジャスレイヤーのワンシーンを紹介しよう。
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは紙一重でブリッジを決め、両首の頚動脈を狙って放たれた氷スリケンを回避する。タツジン! それと同時に、左手を切り裂く氷スリケンを防弾カワラに叩きつけて、どうにかこれを粉砕した。赤黒い血飛沫がスプレー状に飛び散るが、間一髪ケジメだけは免れたようだ。
第一部:メリークリスマス・ネオサイタマより抜粋
と、このようなセリフ回しがほぼ9割を占める。
初めて読む人のために、この文章に出てくる単語について簡単な解説をしよう。
タツジン!=達人という意味であり、優れたワザマエの持ち主を賞賛するときに使われる。
スリケン=手裏剣のこと。なお、氷スリケンを投げているのは「フロストバイト」というニンジャであり、氷のスリケンで殺傷した敵の口に豚足を詰め込み、窒息死させたと見せかける狡猾なニンジャだ。
ケジメ=いわゆる指詰め。この世界ではキーボードのタイプミスした場合もケジメを余儀なくされる。
このように、少し独特なセリフ回しが秀逸であり、ニンジャスレイヤー読者(ヘッズという)の間では、「忍殺語」と呼ばれ、親しまれている。
また、平安時代の剣豪にして哲学科であるミヤモト=マサシによるコトワザは、作中でよく引用される。
例
困っている人を助けないのは腰抜け
情にサスマタを突き刺せば、メイルストロームへ流される
強い軍師がいると二倍は有利
等
キャラクターも魅力的だ。
ニンジャスレイヤーを始め、様々なニンジャや、モータル(ニンジャではない人のこと)が登場し、どのキャラも魅力的だ。
特に、女性キャラはヘッズの中でも特に人気が高い。
例えば、テンサイ級ハッカーであるナンシー・リー(バストは豊満)
フジキドの師匠のドラゴン・ケンドーゾーの孫娘ユカノ(バストは豊満)
オリガミスリケンを使い、戦う女子高生ニンジャ、ヤモト・コキ(バストは平坦)
等、魅力的なキャラは実際多い。
勿論男性キャラもかっこいいぞ。
ピストルカラテの使い手にして私立探偵のタカギ・ガンドー
※表記ミスがありました。誤「タカギ・ガンソー」・正「タカギ・ガンドー」でした。この案件はケジメをもってお詫びとさせていただきます。2015年1月17日 みのたき
第一部ラスボスにして絶対的なカリスマを持つソウカイヤ・シンジケートのボスラオモト・カン。
狂人にしてヤクザで天狗なヤクザ天狗
そして、フジキドの妻子を殺した作中最大の因縁のライバルダークニンジャ
等、こちらも濃いキャラクターが勢揃いだ。
◆エピソードについて◆
ニンジャスレイヤーは、全編無料で読むことが出来る。
また、ツイッターで翻訳しているものを発表しているので、フォローすればリアルタイムで作品を追いかけることも可能だ。
また、書籍化もされているのでこちらもオススメ。
イラストレーターのわらいなく=サンの美麗なイラストが見れるのはこちらだけだ。
なお、やたらナンシー=サンが捕まっているシーンが描かれている気がするのは気のせいです。猥褻は一切ない。
コミックスも同じくツイッターで無料で読むことができるが、こちらも書籍化しているので同じくパソコンを付ける必要はない。
ニンジャスレイヤーのコミックは三種類出ており、どれも特徴的で実際面白いぞ。
もうすぐアニメも放送され、個人的にはNARUTOなきあとのニンジャソウルを伝えてくれる作品だと個人的に思っている。
そんな名作、ニンジャスレイヤーは
Ninja Slayer (@NJSLYR) | Twitter
からフォローできる。
備えよう。