アメコミキャラクター紹介第21回:ヘルボーイ
今週難しいかもとか言っておきながら更新だ。
ヘルボーイは、MARVELでもDCでもなく、Dark Horse Comics(ダークホースコミックス)から出版されている漫画のヒーローだ。
ダークホースコミックスは、DC、MARVELに次ぐ人気のある出版社であり、日本の出版社で例えるなら角川とかスクエニくらいの知名度だと思って欲しい(※個人的な意見です。念のため)。
日本の漫画の翻訳にも精力的であり、ウィキで調べてみたところ、大友克洋のAKIRAや、手塚治虫の鉄腕アトムなど、様々な日本の漫画の英訳版を出版している。
まさかゾンビ屋れい子まで翻訳してるとは…。
そんなダークホースコミックスのオリジナル作品が、ヘルボーイというわけだ。
オリジン
ヘルボーイは、名前のとおり地獄から来た子供だ。
時は第二次世界大戦末期。敗色濃厚なドイツが起死回生の手段として取った行動は、オカルトだった。
魔術の儀式によって巨大な力を得ようと、ナチス・ドイツは怪僧ラスプーチンに命じ、魔法の儀式を執り行った。
結果的に言えば、儀式は成功した。儀式によって、一人の悪魔の子供が召喚された。
しかし、ドイツではなく、イギリスに。
イギリスのとある場所に召喚された悪魔の子供は、あらかじめその場所を感知していた英国超常現象研究会の3人と、もしものときのために派遣されたアメリカのヒーロー「トーチ・オブ・リバティ」含めたアメリカ軍によって保護された。
その後、「トレバー・ブルッテンホルム教授」により、その悪魔は「ヘルボーイ」と名付けられた。
その後、ブルッテンホルム教授が育ての親となり、普通の人間と何一つ変わりなく育てられたヘルボーイは、超常現象を解明する超常現象捜査局に入り、仲間とともに、この世に起こる超常現象が原因の災害と戦い続けている。
なお、ヘルボーイの外見は、赤く巨大な身体に折れた角、悪魔の様なしっぽがあるが、一般社会には特に問題なく馴染んでいる。
能力
ヘルボーイの能力は、人間離れした怪力と、耐久力。
そして、武器は石状の右腕とトーチ・オブ・リバティからもらった拳銃だ。
しかし、射撃のほうは非常に下手くそであり、師事したトーチ・オブ・リバティ曰く「最低の拳銃使い」だそうだ(ヘルボーイ談)。
また、魔界の住人なのに魔力はないので、魔法なんて使えない。
つまり、ヘルボーイの基本的な除霊手段は拳でぶん殴ることだけなのだ。
また、耐久力の他にも、着込んでいるコートのポケットの中には、世界中から集めた護符や魔除けアイテムが入っている。
よって、強すぎる魔法以外は集めた魔除けグッズの内、どれかが防いでくれるそうだ。
他にも、長年超常現象捜査局で働いていることにより学んだ知識や経験も、強さの秘密になっている。
また、魔力こそもたないものの、世界を終末に導く力を持っており、その力は右手にある。詳しくはコミックスを読もう。ウィキでも見れるけど。
超常現象師匠捜査局
ヘルボーイの所属している超常現象師匠捜査局は、B.P.R.Dという略称で呼ばれている。
アメリカにある組織だが、捜査対象は世界中であり、基本的にどんなところにも赴く組織だ。
いろんなメンバーが居るが、ヘルボーイが特に仲良くしているのは、「エイブ・サピエン」と、「リズ・シャーマン」だ。
エイブは水棲人、いわゆる半魚人であり、ヘルボーイの親友だ。
リズ・シャーマンは発火能力(パイロキネシス)の持ち主であり、かつて力が暴走して家族含めて30人以上の犠牲者を出したことがある。
この二人からわかる通り、B.P.R.Dには様々な人間が居る。
他にも幽霊やらホムンクルスやら、なんと普通の人まで在籍するのがB.P.R.Dであり、日夜オカルトな事件の解決に追われている。
おすすめコミック
オススメも何も、ヘルボーイはひとつの作品であり、DCやMARVELのようにクロスオーバーはあまり行われていない。
そもそも出版社が違うからスーパーマンともアベンジャーズとも関わることはない。
しかし、かつてバットマンとクロスオーバーを果たしており、それが唯一のクロスオーバーだと思われる。
よって、ヘルボーイの活躍が見たければそのままヘルボーイを読めばよい。
オカルトやファンタジーが好きな人はかなりの確率でハマると思われる。僕はハマった。
オリジンが描かれているのが「ヘルボーイ:壱~破滅の種子/魔神覚醒~」なので、これから見始めれば大丈夫だ。
しかし、問題がある。それは邦訳アメコミお約束の絶版だ。
ヘルボーイ壱は、2010年に少プロから刊行された。
だが、取り寄せようにも現在在庫がない。
アマゾンでは中古版があるが、こちらは5000円以上というプレミア価格となっている。足元見やがって。
よって、一番確実な手段は、古本屋などで探して、見つけることだ。
まんだらけなどでは比較的よく見かけるのでもし近くにあるのなら探してみよう。
また、邦訳版は少プロの他にもヴィレッジブックスやJIVEからも刊行されている。
個人的にはこの作品はかなり好きだ。
オカルトな世界観と、アーティストのマイク・ミニョーラ氏の画風が凄くマッチしており、とてもクールだ。
なお、ウィキペディアによると2007年~2012年は違う人の作画で描かれているが脚本はミニョーラ氏によるものだ。
更に、映画化もしている。
監督は「パシフィック・リム」やMARVEL刊行のアメコミ「ブレイド」の映画版である「ブレイド2」の監督である「ギレルモ・デル・トロ」氏が監督と脚本を行っている。
映画は結構色んなアレンジがかなり加えられており、原作でも登場してくるナチスの「クロエネン」の殺陣はカッコ良いので一見の価値ありだ。
なお、何度も言うが映画はかなりのアレンジが加えられている。