アメコミの基本~映画とアニメと漫画の世界~
今回の冒頭は読み飛ばしても問題ありません。
バットマン コンプリートTVシリーズ コレクターズBOX(数量限定生産/13枚組) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2014/11/12
- メディア: Blu-ray
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なん……だと……?
散々「発売しねーかなー」なんて言ってた実写版バットマンがすでに販売されていた?
しかも当時の吹き替えで日本未放送版収録!?やったぜ!
こりゃ自分へのクリスマスプレゼントだ!と思い、早速購入しようとするも、そのお値段を見て少し二の足を踏む。
約2万4千円かあ…。だけど限定発売だしなあ…悩む。
これ逃したら多分見れないんだろうなとは思うが、この売れ行きが好調だったら販売される可能性も無きにしもあらずだし、でも確実ってわけでもないし……うーん……。
というわけでもっとよくみてみたら、Blu-rayと来たもんだ。
Blu-ray!?家じゃ見れねえよ!つまり観るにはBlu-rayプレーヤーも購入しなければならないわけだ。
アマゾンで調べてみたらどれこれも結構お高いのなんの。
軽く見積もっても4万以上か……。かなり購入をためらう値段だぞこれ。
どうすればいいんだ。
と、昨日悩んでベッドに入った結果、最後に時計を見たのは夜中の三時でした。
おかしいな、1時には眠ろうとしたはずなのに。
ここからが本題
そんなわけですごく眠く、キャラ紹介を書く気がまったく起きない。という訳で今回はこぼれ話。
アメコミにおける世界観についてのお話だ。
よく、漫画や小説が原作のお話が映画やドラマになると、原作と違う箇所が出てくることがある。
登場人物の年齢が違う、なぜか女性になっている。存在すら消えている。オリキャラが居る。こんなことはよくあることだ。
最近だと「地獄先生ぬ~べ~」が当てはまる。原作は小学校が舞台だが、ドラマだと高校に変わっている。
アメコミでも同じように、ドラマや映画、アニメや漫画毎に設定は変わる。
例えば、スパイダーマンだ。
基本的にピーター・パーカーが蜘蛛に噛まれるところは共通しているが、日本版ではかなり変更がされている。
日本の漫画版の場合、蜘蛛に噛まれるのは小森ユウと呼ばれる少年だし、一部で大人気の特撮版に至っては、異星人の手によって蜘蛛の力を与えられる。しかもピーターや小森ユウのようなモヤシのナード高校生ではなく、20代のレーサーだ。仮面ライダーに近いものがあるね。ショッカーっぽいのも出てくるし。
他にもアイアンマンだったら、映画ではアフガンになっているが、原作ではベトナム戦争だったし、他にも沢山設定変更はある。
しかし、これらは全て史実として捉えられている。
アメコミでは、多数のパラレルワールドが存在する。
つまり、漫画は漫画の世界、映画は映画の世界として捉えられており、どちらが間違っているということはない。どちらも正しいという認識なのだ。
ココらへんは日本人とアメリカ人の考え方の違いかもしれない。
日本では原作が唯一の世界だと考えており、あちらではそれぞれ独立した世界だと捉えている。
どちらが良い、悪いというものではなく、文化が違うんだろう。
ちなみに、このパラレルワールドのことを「オムニバース」ともいう。
なお、現在のマーベル映画は「マーベル・シネマティック・ユニバース」といい、すべての映画が一つの世界でつながっている。
だからアイアンマンの映画の中でもキャプテンアメリカやハルクは存在しているし、ソーの映画でもブラック・ウィドウはどこかで活躍している。
パラレルワールドだからこそできること
それぞれ違う世界だからということで、アメコミには沢山のifの物語が存在する。
もし、デッドプールがヒーローを皆殺しにしようとしたのであれば
もし、シビルウォーでヒーロー全員キャプテンアメリカ側についたのであれば
もし、メイおばさんが宇宙規模のヴィランの手下になったなら
もし、ヒーローが全員ゾンビだったなら
もし、ヒーローが全員類人猿になったのなら
なお、ヒーロー全員がゾンビ化する「マーベルゾンビーズ」は邦訳されているぞ。
詳しい話はまた別の機会に紹介するが、これらはほんの一例にすぎない。まだまだ沢山ifの世界は存在するぞ。中にはギャグあり、シリアスありと、パラレルワールドだと認識しているからこその面白さがある。
そして、最近ではパラレルワールド全てのスパイダーマンが登場する「Spider-Verse」が連載されている。
http://comicbook.com/2014/11/05/identifying-all-of-the-new-spider-men-in-spider-verse/より。
なんと、ほとんどのスパイダーマンを網羅しており、日本の特撮版や、コミックボンボンで連載されてたスパイダーマンも登場する。
ちなみに、二人ともこのページに居るぞ。探してみよう。特撮版はすぐわかると思うけど。
他にも、パラレルワールドだという認識が強いからこそできる作品も存在する。
「ドラゴンボール」を知らない人は、ここを見てる人ではほとんどいないだろう。
バトル漫画の金字塔であり、今でもいろんな作品に多大な影響を与えている日本漫画史に残る偉大な漫画だ。
海外でもドラゴンボール人気は凄まじく、ファンは大勢居る。
そして、そんなファンが集った末に作られたのが、ドラゴンボールの壮大な同人誌だ。
詳しくは↓をクリックしてほしい。
Dragon Ball Multiverse - Webcomic
海外のファンによって作られたウェブコミック「ドラゴンボール:マルチバース」は、日本のファンが読んでもなかなかに面白い作品となっている。
簡単なストーリーは、様々なパラレルワールドから強い戦士たちを集め、誰が一番強いかを決めるという、早い話が異世界規模の天下一武道会だ。
パラレルワールドなので、様々な悟空やベジータ、ブウやフリーザなどが登場する。
例えば
悟空が頭に怪我を負わず、サイヤ人の気性のまま地球を滅ぼした世界
界王神達がブウに吸収されることなく打ち勝ち、フリーザたちをもやっつけてしまった世界
など、様々なもしもの世界のキャラクターが見れるのが魅力だ。
もちろん、世界によって強さはまちまちであり、フリーザに支配されなかった世界のサイヤ人たちは超サイヤ人にすらなれないので非常に弱いし、異常気象が起きなかった世界のナメック星人達も、戦闘タイプですらやはり弱い。
このように、世界によってかなり強さの差が開いている。
「外国人の作ったドラゴンボールなんて」
と思うかもしれないが、そう思う人にこそ偏見をもたずに、読んでみることをおすすめする。非常にドラゴンボールへの愛があふれている。
マンガや、アニメ、映画の細かい設定なども調べつくされており、様々な解釈がなされているので、ドラゴンボールマニアも思わず唸るストーリー展開が楽しめるぞ。
ちゃんと↓のように日本語翻訳されているし、怪しい日本語ではないのもおすすめポイントの一つだ。
ナッパ対フリーザなんてドリームマッチはおそらくここでしか読めない。なお、このページの登場人物の5分の3がパチンコ玉である。
なお、絵はいろんな人がリレー形式に描いているので、原作そっくりだったり、似せる気0の絵柄だったりとバラバラだが、基本的には鳥山明先生リスペクトだ。
少なくとも実写版より面白かったと自信を持って言える。
なお、まだ連載中だ。これだけで一日がなくなるボリュームなので、連休時に読んでみよう。
今回は、ちょっとしたアメコミの世界について語ったが、カンタンにまとめるとあまり原作と違っても「まあ別世界だし」と考えるだけで大丈夫よ。ということだ。
原作とあまりにもかけ離れた作品がドラマや映画になると、やはり嫌な気分になる人は多いと思う。僕も同じだ。なんでわざわざ実写にするんだよと思っている作品は多い。
でも、原作は原作、実写は実写なのだ。
原作とは別の世界の主人公が、別の世界で頑張っているのだと思えば、そんなに気にはならない。とおもう。
だから「原作と違う!」と怒るよりも「あ、ここ原作と違うんだ」と思えば、多少は怒りは収まるんじゃないかな。と思う。いざとなったら見なけりゃいいだけなんだし。