アメコミキャラクター紹介第三回:パワーマン
今回紹介するヒーローは「パワーマン」だ。
先週、アニメ「ディスクウォーズアベンジャーズ」に出演していたし、なにより好きなヒーローなので、アニメ人気に便乗して今回の紹介に踏み切った。
■パワーマンルーク・ケイジは改造人間である。
更生した街のチンピラ、「カール・ルーカス」は、ギャングになった友の陰謀により、無実の罪で投獄されてしまう。
投獄された先の刑務所では、秘密裏に人体実験が行われており、早期釈放を条件に、カールは被験体へと志願する。
その実験が元で、カールは刃物も爆薬も通じない鋼のような肉体と回復能力、そして常人を遥かに超えるパワーを身につけた。
その力を利用し、刑務所を脱走したカールは、「ルーク・ケイジ」と名を改め、警察から身を隠し続けたのだ。
そんなある日、ルーク・ケイジが街を歩いていると、店が強盗に襲われていた。ほっておけないと強盗を撃退したら、店主からお礼と、謝礼をもらった。
この時に、ルーク・ケイジはこのスーパーパワーを利用した商売を思いついた。
この力を利用して、雇われヒーローをはじめてみよう。と。
こうして、雇われヒーロー、「パワーマン」が誕生した。
ちなみに、今ではルーク・ケイジは偽名ではなく、本名として名乗っているし、パワーマンではなく、ルーク・ケイジ名義でヒーロー活動を続けている。
余談だが、俳優「ニコラス・ケイジ」の「ケイジ」はルーク・ケイジからとっている(本当)。
ちなみに、ニコラス・ケイジはアメコミ好きであり、息子さんであるカル=エル・コッポラ・ケイジという名は、スーパーマンの本名からとっている。
■強面おじさんは、昔はファンキーな兄ちゃんだった。
で、気になるパワーマン改めルーク・ケイジだが、その風貌はヒーローというよりもギャングに見える。
海外版wikiから拝借。
初めて見る人にとっては雇われヒーローというよりもギャングの用心棒っぽいというイメージを受ける人が多いと思う。この風貌に違わず、口調も怖い。
しかし、ぶっきらぼうだが本当は良い人という典型的な好人物であり、町の人からは信頼され、ヒーロー仲間からも頼りにされている。
そんなルーク・ケイジだが、昔はもう少しファンキーな見た目だった。
こちらも海外wikiから。
ヒーローというよりもダンサーな見た目であり、土曜夜にフィーバーしてそうな角刈りアフロだった。
その後、時代の流れとともにスキンヘッドになり、髭も生えてき始め、今の強面の見た目になっていった。
やはりむこうでもダサいと思ったのだろう。
■世界は救わないが、自分の街は絶対に救う。
ヒーローといえば、世界征服を狙う悪と戦い、世界を守るのが主な仕事だと思うが、ルーク・ケイジは地域密着型のヒーローだ。
主な仕事は、自分の住んでいる街にいるヤクの売人やこそ泥、強盗など、街で悪事を働く悪党をぶちのめし、街を守るのが主な仕事だ。他にも、誰かに依頼されて仕事をすることもあり、中にはヒーローと戦うような依頼も受ける羽目になったこともある。
よって、基本的には世界の平和ではなく、街の平和を守るために戦っている。
他のヒーローでいえば、バットマンやスパイダーマンも、ルーク・ケイジのような地域密着型のヒーローといえる。
自分の住んでいる街の小悪党や、時々大物と戦う。世界を救うようなスケールのデカさではないが、これもヒーローとしての正しいあり方の一つである。
■娘のために頑張るお父さん
次第に、ルーク・ケイジは地元だけでなく、いろんなヒーローと知り合うことでアベンジャーズともつながりを持つことになる。
そこで、ヒーローの親友ができ、そして、嫁さんももらうことになる。
元スーパーヒロインのジェシカ・ジョーンズと、ルーク・ケイジは付き合い始め、やがて結婚する。
そして娘も生まれた。
その後、とある事件が元で、アベンジャーズは解散する事になるが、ヴィランの集団大脱走の事件をきっかけに、アベンジャーズは再結成されることになる。なお、アベンジャーズ解散のエピソードは邦訳されてないがアベンジャーズ再結成のエピソード「ニュー・アベンジャーズ・ブレイクアウト」は邦訳されている。
キャプテン・アメリカやアイアンマンは、かつての仲間のもとを走り回り、スカウトして回ることになる。(この中には、スパイダーマンやウルヴァリンもメンバーとして加入している。)
そして、キャプテン・アメリカは、ルーク・ケイジも誘うことにした。
この誘いをルーク・ケイジは快諾する。その理由が、
「娘に誇れることがしたい」
という、なんともお父さんな理由だった。
その後も、娘を救うために悪党と手を結ぶことになったり、後述する理由で国から追われる身になったとしても、娘に正しい姿を見せるという理由であえてお尋ね者になるルークの姿は、非常にかっこいい。
子供のために苦難の道を選ぶ姿は、まさにヒーローといえる。
■アベンジャーズのリーダーをしたこともある。
アベンジャーズ加入後、シビル・ウォーが勃発(詳しくはスパイダーマンの項目で)。
ルーク・ケイジはキャプテン・アメリカの陣営に着くことになる。
その後、シビル・ウォーはアイアンマン側の陣営の勝利に終わり、ヒーローは政府の指揮下の元、登録制になってしまう。
キャプテン・アメリカは捕まった末、暗殺されてしまう。
それでもかつてのキャプテン・アメリカ派のメンバーは諦めずに、とことんアイアンマンたちの陣営に逆らい続けることになる。そして、ルーク・ケイジは反アイアンマン陣営「ニュー・アベンジャーズ」のリーダーとなる。
ニュー・アベンジャーズの皆さん。このメンバーもいずれは紹介していきたい。
■出演作品
邦訳されている本でルーク・ケイジの活躍を読みたい場合は、現在もシリーズ連載が邦訳されている「ニュー・アベンジャーズ」シリーズがお勧め。
他にも、シビル・ウォーにも登場しているし、結構登場しているシリーズは多い。
アニメでは「ディスクウォーズアベンジャーズ」にも出演しており、今後も出番があるかもしれない。
また、ディズニーXDで放送されている「アルティメット・スパイダーマン」にはレギュラー出演しているが、なぜかスパイダーマンのクラスメートとして登場している。
設定も子供向けアニメのため、人体実験などの重苦しい設定はバッサリとカットされ、ニック・フューリーのヒーロー紹介では「ある日自分にとんでもない力が眠っていることに気づいた」と、突っ込みどころ満載の設定になっている。
キャラクターとしては、戦隊物のイエローのように、力持ちでコスチュームは黄色だ。
しかも性格は勉強は嫌いだが真面目であり、控えめな性格と、原作とは少し変わったキャラ付けをされている。
以前も言った気がするが、このアニメはなかなかに面白いのでお勧めだ。
そして、何度も言うが日本版DVDを出してくれ。たのむから。